米ぬか酵素のブログ

米ぬか酵素浴を用いた「酵素温熱免疫療法」の紹介とグループ代表の体験談や論説。

2011年09月

生態系を構成するあらゆる種類の生物の中で最も重要な役割を果たしているのが微生物です。 微生物が存在しないと植物は存在できず、植物が存在しなければ動物も存在できません。 つまり、微生物は地球上のすべての生命を支えているというわけです。

土壌には通常大量の鉱物の微細な粒子が含まれていますが、それが植物の根から吸収されるには、水に溶けた状態になっている必要があります。 土壌中の鉱物粒子はいくら小さいといっても、水に溶けるには巨大過ぎますから、水の分子と混じり合うには分子レベルのサイズにまで小さくなっていなければなりません。 金属の粒子をそこまで細かく加工するのは機械的な工程では不可能です。 実はその加工をやってくれているのが微生物というわけです。 したがって、農業に適した肥沃な土地というのは微生物が生存するのにその環境が適している土地ということになります。 そこでは、多くの微生物たちがせっせと土壌中の金属粒子を細かく細かく消化してくれていますから、そこの水分には、鉄、銅、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、カリウム、などの多くのミネラルが溶けていることになります。 植物はそのミネラル豊富な水を根から吸い上げ、アミノ酸を合成し、酵素を作り、光合成を行いタンパク質や糖分やでんぷんなどを合成し成長します。
草食動物がそれを食べて消化吸収して成長し、今度は肉食動物がそれを食べ、植物と動物の死骸や排泄物は微生物が分解し土に戻ります。 そして、この究極的リサイクル活動が何億年も続いています。

病害虫を防ぐために農薬を使用して土壌の殺菌を続けると金属粒子を消化してくれている有用な微生物も死滅しますので、植物は土壌中の水分から十分なミネラルを吸収することができなくなりますからミネラル不足の貧弱な植物になります。 それを食べる動物はミネラル不足の動物になります。 ミネラル不足の動植物を食べて生きる人間も当然ミネラル不足になり、体内酵素が不足しますから、代謝と活力が低下し、免疫が低下し、病気が蔓延し、薬物の使用がさらに酵素を消耗するといった具合に多くの現代人がその悪循環のスパイラルに堕ち込んでいるように思われます。 工業化に伴う環境中の有害化学物質の増大や高蛋白高脂肪高カロリーの食生活などと並び、先進国で癌や糖尿病などの慢性病が蔓延している要因のひとつとして数えることができるでしょう。

前項で自律神経の失調を引き起こす根本原因がストレスであると言いました。
そこで、ストレスについて少し詳しく観てみたいと思います。
普段ストレスと呼んでいるものは本来はストレッサー(stressor)であり、ストレス(stress)を与える有害因子のことです。  ストレスには心理的なものと物理的なものとがあります。  そしてストレスには一時的なものと継続的なものがあります。  一時的なストレスは限定的であって、それが消えればその影響も消えて一旦は撹乱された自律神経もすぐに元の状態に戻りますからその影響は限定的です。   問題はむしろ、継続的ストレスにあります。  
たとえ、それが比較的軽微なものであっても、長期間継続することによって自律神経の失調が慢性化し、その結果免疫不全が固定化します。  一時的ストレスの例としては、突然の驚き、恐怖などがあり、一方、継続的ストレスは心理的には、悲哀、心配、不安、不満、絶望、嫌悪、憎悪、怒り、ねたみなどのマイナスの感情を長期間抱き続けたり、そして、物理的には、過酷な労働環境、騒音の持続、継続する苦痛、極端な暑さ寒さ、異なる文化圏への赴任、引越や移住、災害避難などによる生活の変化といった環境的要因が多いのです。   物理的ストレスにはそれ以外にも、直接皮膚や粘膜やDNAを傷害するような毒物、アルコール、タバコの煙、農薬、殺虫剤、塩素、紫外線、ウイルス、放射線、電磁波、有害化学物質などが近代化と並行して身の回りに無数に存在するようになり、免疫不全と相まって発癌の要因ともなっています。   ここで重要なことは、このような物理的ストレスが単独で発癌の原因になるというのはむしろ稀なケースであろうということです。   と言いますのは、私たちが本来持っている自己治癒、自己修復システムは非常に強力であって、ある程度の物理的ダメージにも余裕を持って耐えられるような仕組みになっているからです。
問題は、継続的心理的ストレスによって慢性的自律神経失調、つまり、免疫機能不全に陥っている状態にそのような物理的ストレスが加わった場合です。
この場合は自己修復が不完全になりますから、その病態が様々な症状を生み出すことになり、病気と診断されます。  このケースの具体例としては、病気で夫が急死して、喪失感と悲しみで自律神経失調になり、免疫不全となり風邪をこじらせ、続いてリウマチを発症するというのがあります。  免疫不全ですので、感染症にかかりやすく、なかなか治りません。  それでも、菌に対して攻撃的免疫が活性化します。  機能不全により、行き過ぎの免疫を抑制する役目を持ったサプレッサーT細胞が機能せず、攻撃的免疫にブレーキがかからないので暴走を起こし、相手構わず自分の組織まで攻撃してしまうようになり、自己免疫疾患のリウマチという症状を発症することになります。

その人にとって、何がストレスになり、そのストレスをどの程度感じるかというのには個人差がありそうです。 これは人によって異なるストレス感受性であって、それは遺伝的要因と幼児期の環境により形成された性格に大きく影響を受けるに違いありません。

感染症も難病とされる慢性病もほとんどあらゆる病気において免疫不全がその発病とその後の経過(予後という)に密接に関わっているということが理解できると、今度はその原因を知ることが重要であり、結果的に病気を予防し、また正しい治療の方法も見えてくるということになるでありましょう。 言い方を変えるならば、私たちが普段病気と考えているものは病気そのものではなくて、その根底には免疫不全という本当の病気が存在するということです。

それでは、免疫不全に陥る原因を考えてみましょう。
これには順番があります。 最初の原因がある状態を引き起こし、その状態が原因となって次の状態を引き起こす。 それがさらに原因となってさらなる結果を生み出す・・・という、原因と結果の負の連鎖反応が繰り返され、無意識のうちに免疫不全状態に陥り、様々な症状が発現してその部位と病態に応じ診断され病名が与えられるということになるわけです。 現代医学は対症療法が中心ですから、発現した様々な症状を緩和抑制するための薬物が投与されたり、場合によっては、外科手術によってその部位を切除したりします。
ところが、その症状を引き起こしている免疫不全状態を改善したり、ましてや、そこに至る過程での負の連鎖を断ち切る治療は一切行われません。  そのため、一旦は症状が軽減し、あたかも治癒したか、快方に向かったかのように感じられますが、実はそうではなくて、免疫不全という根本原因はそのまま存在していますから、時間の経過とともに薬物耐性ができ、効能が薄れると症状が再発します。  現代医学でもその点は認識しており、症状が改善しても治癒とは言わずに「寛解」などというあいまいな表現を用いるのが習わしとなっています。

免疫不全に陥る原因は自律神経の乱れにほかなりません。  自律神経の乱れとは、すなわち、交感神経と副交感神経のバランスが崩れて、どちらかが過度に優位になっている状態を意味します。  自律神経は白血球をコントロールしていますから、顆粒球とリンパ球の比率が極端に変化したり、あるいは、白血球の性質が変化して敵を間違えたり、敵に対して攻撃的になり過ぎたり、それを抑制する役割をもつ白血球が十分機能できなくなったりします。  自律神経は意思ではコントロールできませんから、その乱れを引き起こす原因を探って対処するしか方法はありません。
それでは一体何が自律神経の失調を招くのでしょうか。  それはストレスです。 ストレスについては、次項でみてみましょう。

誰でも知っているイソップのこの寓話を現代医療、とりわけ癌治療に当てはめて考えてみたいと思います。
余命1年などと脅かし、ナイフで切り取る、あるいは猛毒で毒殺、あるいは放射能で破壊する。 場合によってはこれらを総動員する。 これは戦争と同じで武力で無理やり制圧するやり方、つまり北風の医療といえます。  それとは逆に、暖め、はげまし、希望を与え、勇気づけて自分で治していく力を応援するやり方、これは太陽の医療です。
さてあなたはどちらの治療を選びますか? 

免疫というと、一般的には、インフルエンザのワクチン接種に代表されように、体内に問題が発生しない程度の抗原を入れ、白血球にその抗体を作らせるための経験を植え付けるといったことが思い浮かびます。 確かにそのようにして感染症に対処するために強化された能力も免疫機能のひとつではありますが、近年の研究によれば、免疫は感染症のみならず、常識を超えてはるかに広範囲に私たちの健康や病気と関わり合っていることが分かってきています。  それでは、どのようにして関わっているかについて考えてみたいと思います。
  
おおまかに二つの関わり合い方があります。 一つには、免疫システム自体が弱体化して免疫細胞の数が減少して十分に働くことができなくなっている状態が引き起こす病態。 もう一つは、免疫システムの弱体が免疫システムの内部バランスを崩して、攻撃的免疫細胞の活動をコントロールできなくなくなっている状態が引き起こす病態です。  最初の状態が引き起こす病態の代表は癌で、インフルエンザ、風邪、結核、肺炎等々の感染症や、ヘルペス、帯状疱疹なども挙げられます。 後者に当てはまるのはいわゆる自己免疫疾患と呼ばれる病態で、具体的にはリウマチ、膠原病、クローン病やアトピー、喘息などのアレルギー症状をはじめ、意外にも糖尿病、甲状腺障害などの内分泌異常、その他多くの慢性的内臓疾患も挙げられます。 

このように、感染症も慢性的疾患も、そのほとんどの病態がその根底のところで免疫不全と関わっていると考えられます。 それらは西洋医学では従来別々の病気としてとらえられていたものですが、免疫という観点から見ますとそのすべてが免疫機能不全が引き起こす各種症状、すなわち免疫不全症候群とみなすことができるようになります。 つまり、従来は別々の病気としてとらえられ、別々の診療科で別々の対症療法が試みられてきたわけですが、そのすべてが免疫不全という体全体で共通の根本原因から発生しているということであれば、最善かつ万能な治療は免疫不全の解消意外にはありえません。  

免疫不全は大抵ひとつのみならず、いくつもの要因が絡み合って起きるものと考えられますが、それが様々な病的な症状を生み出すには、大抵はその症状が発生する一歩手前の状態の時に何かちょっとしたきっかけが引き金となり、結果がさらなる原因になるという負のスパイラルに誘導してしまうことによってもたらされるというのが経験的に得られた結論です。 この何かのきっかけというのはいろいろあって、例えば、疲労、睡眠不足、風邪、化学物質との接触、気温などの外部環境の変化などが挙げられますが、普通は問題にはならないような程度のことが引き金になります。

免疫不全から脱出するには、それをもたらした要因をひとつひとつ取り除くのと同時に、負の連鎖を断ち切る努力が必要です。  ところが、その要因というのが悲しみや苦しみ、不安や心配といった心の問題であったり、あるいは、家庭や職場の人間関係といった、解消するのが容易でない場合も多いのです。  そこで、より手っ取り早いやり方としては、物理的手段を用いて負の連鎖を断ち切って正の連鎖に切り変えていくという方法になります。  免疫を司る自律神経系は大脳すなわち心の影響を強く受けています。 これは必ずしも一方通行というわけではなく、自律神経系は逆に心の動きをも左右しますから、外からの物理的刺激や情報によっても、マイナスの連鎖をプラスの連鎖に切り替えていくことが可能というわけです。  そして、その切り替えに成功し、プラスの連鎖が始まると、それまでとは逆にあとは急速に症状の改善が進むことになります。

負の連鎖を断ち切るためのもっとも効果的手段として誰にでもお勧めできるのが体を温めながら効率よく酵素を取り入れることができる酵素温熱免疫療法というわけです。
  
 



放射線
手術や抗がん剤に比べると、放射線はまだましではないかと想像される方も多いようですが、これは全くの誤解と言えます。   主に二つの点で危険です。
後遺症と免疫低下です。   放射線は強力なエネルギーを持った電磁波です。
それがDNAを破壊しますからアポトーシス(自滅)を起こすような出来損ないの細胞を生み出すことになります。   つまり放射線を浴びた細胞はまともに組織を形成することができなくなりますから癌の組織も崩壊することになります。  癌組織だけに照射できればよいのですが、それは不可能です。
癌組織の前後の組織が放射線に曝されるのを防ぐ手立てはありません。
DNAを損傷されながらも生き残った出来損ないの細胞は潰瘍を作り、なかなか修復されませんから、長期間出血が続いたりすることになります。
無論このような状態が続けば新たな発癌のリスクも高まるというわけです。
そして、手術の場合同様、照射の標的はあくまでも、検査によってその位置が特定された癌組織だけですから、発見できなかった転移巣はそのまま残ります。
もう一つの問題は、たとえピンポイントの照射による局所的な攻撃であっても、その影響は全身に及ぶということです。   これまた手術の場合と同様で、たとえ本人が苦痛を感じなくとも大脳視床下部に伝達された傷害を受けているという情報により交感神経が優位になり、リンパ球が減少し癌に対する免疫が低下しますから、癌組織の増殖とさらなる転移を誘発しやすくなります。   手術の場合は大抵半日以内に終了し、1週間も経って切開の傷が修復されれば自律神経は安定してきますが、放射線の場合は事情が違います。  一度に多量の放射線を浴びせるのは危険ですから、一回に照射する線量はわずかです。  それで、小出しにして毎日行いますから、治療は一か月以上の長期にわたります。   しかも、放射線による障害はDNAを損傷するというその性格上なかなか修復されません。   つまり、患者は緩やかであっても長期間にわたって恒常的ストレスに曝されることになり、慢性的自律神経失調と免疫低下に陥ることになります。   この事実は血液検査の結果においてリンパ球比率の減少としてはっきり表れてきますし、回数を重ねるにしたがい、冷えや倦怠感として自覚されるようになります。   そもそも医療現場では放射線が免疫低下を招くという認識がありませんから、それが原因で発生した転位部位にさらなる放射線照射を行うなどという愚を繰り返してしまい悪循環に陥り、回復不能になります。

以上、癌の三大療法についてその実際をみてきました。  そのすべてに共通して言えることは、それらの治療が皆、病気の治癒にとって最も大切な免疫システムを破壊するものだったという事実です。  現代癌医療においては、免疫という生命維持の根源とも言える本来強力で素晴らしいメカニズムについての理解と畏敬の念が絶望的に欠如しています(と言いますか、何かの事情で意図的に無視されてきたというのが本当かもしれませんが)。  その結果として毎年30数万人もの人々が長い闘病生活で散財させられた挙句絶望と苦痛の内に亡くなるという悲劇が延々と繰り返されています。

抗がん剤(化学療法)
奇想天外な名前がついた多種多様な抗がん剤が法外な価格で発売され大量に使用されていて、国家権力によってそのような毒物を合法的に販売することを許されている製薬企業などの医療ビジネスは莫大な利益をあげていますが、その作用は基本的にすべて同じです。   その作用とは一言でいえば細胞分裂の抑制です。  細胞は分裂を阻害されると死滅します。   がん細胞はブレーキが利かなくなっていて分裂のスピードが速く、急速に増殖しますから、薬物による分裂抑制作用を受けやすいのは確かです。   しかし体には他にも分裂が活発な細胞がたくさんあります。  毛根細胞、上皮(粘膜)細胞、腺細胞、骨髄細胞、皮膚、爪などがその代表です。  毛根が死滅すれば脱毛、口や消化器官の粘膜が破壊されれば口内炎、むかつき、嘔吐、食欲不振、気道内壁の粘膜が破壊されれば咳などの風邪や喘息のような症状が出現し、消化液を分泌する腺細胞が抑制されれば消化吸収が困難になりますから栄養失調になり、骨髄の幹細胞が分裂を抑制されれば血球(白血球、赤血球、血小板)が減少して感染症にかかりやすくなり、貧血になり、出血しやすくなります。  そして、皮膚はかさかさになり、爪は薄くよれよれになり、手足がしびれ、冷えて脱力感に襲われるというわけです。  癌細胞というレッテルを貼られても、もともとは正常な細胞がDNAの不具合によって暴走しているだけですので薬物がその違いを見分けて癌細胞だけを選択的に攻撃することなどありえないのです。  

以上のように多種多様な副作用が出現するわけですが、脱毛や嘔吐などの目に見える分かりやすい症状は、一見深刻そうに見えますが、実は大した問題ではありませんし(致死的ではないという意味で)それらの症状を軽減する薬物の使用によってむかつきなどの不快感は軽くて済むこともありますし、(むろんその薬物にも副作用があります)薬の投与を止めれば毛根は復活します。   本当に問題なのは、目に見えず、またこれといった不快感もない副作用で、それは骨髄機能抑制による血球の減少と肝細胞破壊による肝機能の低下、そして最大の問題は交感神経刺激による癌細胞に対する免疫力の低下です。

血球の減少は、赤血球、白血球、血小板のすべての減少を意味します。 赤血球が減れば、全身の細胞への酸素の供給が減少しますから貧血状態になり、代謝が低下して倦怠感が強くなります。  白血球の減少は免疫を弱体化させて病原菌に感染した場合致命的になり、新たな発癌や転位を促進します。 血小板の減少は止血能力の低下を意味しますから、出血しやすくなり、止血しにくくなります。

肝臓は普段から酵素を使って毒物の分解処理を行っていますが、薬物によって血中の毒物濃度が異常に高まると負担が過重になって肝細胞の破壊が進みます。 細胞が破壊されると、GOT、GPT、γGTPといった細胞内の酵素が血中に漏れ出して、その血中濃度が上昇しますので、血液検査で破壊の程度を知ることができます。  これらの酵素はどの臓器や組織にも存在しますが、特に肝臓に多いのです。   肝臓は巨大な臓器で、再生能力も強いので、細胞の破壊がかなり進んでも持ちこたえて大した症状が現れませんから数値が上昇してきたら血液検査の指標を注視する必要があります。  また、多くの自然現象、例えば氷の融解の場合がそうであるように、ある臨界点を境に急激かつ非可逆的に一気に破壊が進んで肝不全に陥ることがあり、この場合、連鎖的に多臓器不全を招き死亡します。  いつ臨界点を超えるかは多くの要因が影響する以上誰にも予想が出来ませんから非常に危険なのです。   抗癌剤の投与は何度かに分けて行われます。  その都度事前に採血し、主に白血球数と肝細胞の破壊の程度をチェックして続行可能かどうか判定しますが、次回の投与で臨界点を超えるかどうかは実際には誰にも予測できません。   さらに度重なる細胞の破壊と再生は細胞分裂の頻度を異常に高めますから、当然肝臓がんのリスクが増大します。  

抗癌剤という毒物が投与されるとその異物に対抗するために体は臨戦態勢となり、直ちに顆粒球の大増産が始まり、白血球の総数は一時的に増大し、リンパ球の比率は相対的に低下します。  間もなく骨髄抑制が始まり、白血球全体は減少に転じます。  白血球の減少は顆粒球とリンパ球の両方の減少を意味しますから、菌の感染に無防備になると同時に癌細胞への攻撃が弱まります。    これを具体的に数字でみてみますと、白血球総数が5000個/マイクロリットルあった時、リンパ球はその30%として1500個です。   抗癌剤投与直後は交感神経緊張によって顆粒球が増産されて総数が10000個に増大しますが、リンパ球の数は変化しませんから1500個のままで、比率は15%に落ちます。 やがて骨髄抑制が始まり、白血球総数が下がって3000個になったとすると、リンパ球の比率はそのままで15%ですからその数は450個になります。  抗がん剤投与前の1500個に対して三分の一以下に減ってしまうことになります。  血液検査の結果を観察すると、実際に抗がん剤投与後しばらくすると白血球が2000個程度までに下がり、リンパ球の比率が15%程度にまで下がってしまっていることもよくあります。  2000の15%は300ですから、リンパ球は抗がん剤投与前の五分の一になってしまうことになります。  つまり、これが意味するのは、100万人の大軍にたった300人で立ち向かうのと同じことになりますから、多勢に無勢、とても勝利の見込みはありません。    癌患者の場合は、もともと免疫不全に陥って癌細胞の増殖を許しているのですから、リンパ球は最初から少ない場合が多い。  そうすると、当然ながら、抗がん剤投与によるリンパ球数の減少はより著しくなります。   癌細胞とリンパ球の戦いは、人間社会の戦争とまったく同じです。  勝敗を決するのは兵士の数と能力次第です。   いくらやる気があっても数が少なくては勝目はありませんし、数はあっても無能ではやはり戦力になりません。  つまり、抗がん剤の投与は、一時的には癌の増殖を抑制したり、癌組織を縮小させたりする効果が認められる場合もありますが、その効果はあくまでも限定的であって、その継続的な使用によってかえって癌の増殖や転移、さらには新たな発癌を助長するという皮肉な結果をもたらすことになるのです。   効果が限定的であるというのは、限定的なものにとどめておく必要があるからで、癌細胞を100%死滅させられるだけの多量かつ強力な薬を使用すれば、当然正常細胞も100%死滅しますから、死亡を意味します。   さすがにこれでは誰が見ても明らかな毒殺行為になりますので、医療現場で行うことはできません。   したがって、手加減しながら行いますから、癌細胞も大半は生き残ります。   その時はかれらの敵兵力としての免疫機能はすでに極端に落ちていますから、生き残った癌細胞はここぞとばかりに勢力を拡大させることになります。   手術後によく行われているのに予防措置としての抗がん剤投与があります。  取り残した癌細胞を叩いて再発を防止しようとの目的があるようですが、これなどは、以上述べた理由から、まさしく愚の骨頂の極みであり,気違い沙汰と言えます。

Part3につづく

健診などで異常らしきものが発見されると、さらなる精密検査に引き続き、治療法が提示され、選択された治療が開始されることになります。
まさしくここに最初の落とし穴が存在するのです。

提示される治療法は、標準治療ガイドラインに細かく分類された進行程度(ステージという)に応じて推奨される手順と組み合わせ(標準メニュー)にしたがって医師から提示され、大多数の患者はそのメニューどおりの列車に乗せられることになります。  何も知らない患者は、あたかもナチス強制収容所送りの捕囚のごとく、途中下車のできない列車で目的地に送られ、最終的に毒殺されることになります。  しかもそれだけでは済まず法外な乗車賃まで絞り取られます。  生き残る道はただ一つ。  最初から列車に乗るのを拒否するか、途中で脱走するかのどちらかです。

提示される治療法は癌の三大療法、すなわち、手術、抗がん剤、放射線のうちのどれか、もしくは、それらの組み合わせということになり、そのどれもが体を痛めつける侵襲的療法です。   そこで、現代医学が推奨するこれらの治療法がいかに大間違いで馬鹿げたものであるかを理解するために少し詳しくみていきます。

手術
病巣を外科的に除去します。 ここでいう病巣とは、あくまでもCTや内視鏡などの画像検査でその位置と範囲が確認できたもののことです。 CTの写真で確認できる病巣はその直径が最低でも数ミリ以上ある必要があります。
すなわち、それ以下の大きさのものを発見できるのは目視しかありません。
内視鏡は目視同様有効ですが、見える範囲が限られていますし、大腸から肝臓へ転移しているような遠隔転移の場合は役に立ちません。  そしてここで思い出していただきたいことは、直径が1ミリの微細な転移巣でも100万個の癌細胞の塊だということです。  しかも、その転移は1か所だけであろうと想像するのは無理があります。  微細転移は多臓器に複数存在すると想定する方がむしろ自然でしょう。   もともと免疫が低下していることが癌細胞の増殖と転位を招いているのですから、免疫不全がそのままでは、たとえ原発巣を除去しても、手つかずの転移巣は当然さらなる増殖を続けることになります。

さらに悪いことに、手術は主に二つの点で免疫低下に拍車をかけます。    一つは、全身麻酔です。   全身の神経を麻痺させるのですから当然自律神経にも影響し、一時的にせよ免疫システムは機能停止となります。  もう一つは、組織の傷害が誘発する自律神経の撹乱です。   組織傷害に伴う痛み刺激は、麻酔のおかげで本人は知覚しなくても確実に大脳視床下部に伝達され、体は臨戦態勢に入ります。  すなわち、交感神経が優位になり、副腎髄質からアドレナリン、交感神経末端からはノルアドレナリンが放出され緊張が高まります。  感染に備えて白血球中の顆粒球の比率が上昇すると同時に癌を攻撃するリンパ球の比率が下がりますから癌細胞にとってはより好ましい環境になってきます。

このようにして手術での除去を免れた癌組織はその後も増殖を続け、1年から数年後、あるいはもっと時間が経過してからCTなどで確認できるサイズに成長した段階で術後の定期検査などで発見され、転移や再発として診断されることになるのです。 そうして発見された転位巣に対しては再度切除手術が行われたり、放射線を用いたりしますが、同じことの繰り返しになり、いつまで経っても完治に至りません。  原発巣の除去だけでは完治とは言えない理由がここにあります。  言い換えますと、幸いにも転移が全くなくて手術後に5年も10年も再発が無いということは極めてラッキーなケースということになります。

手術についてはもうひとつ付け加えるべきことがあります。  それは、臓器切除による後遺症です。  あたりまえですが体には無用な組織臓器はひとつもありません。  すべては必要があるから存在しているわけですから、除去すれば当然その部分が果たしていた機能は失われるか、弱体化します。  これによって生じる苦痛や不便さは後遺症として生涯付き合わなければならぬ羽目になります。

現代医学では、免疫による自然治癒は奇跡としか認識されていませんので、それに頼るということは考えられませんから、どうしても開腹したついでに、疑わしき部分、さらには将来的に転移しうる部分はすべて除去するという方向に行ってしまいます。  したがってつい過剰な切除をしてしまいがちなのです。  救命措置としてどうしても必要な場合にだけ、必要最小範囲の切除にとどめておき、その後、免疫強化によって転位再発を防止するというのが本道です。

Part2につづく 

19世紀にドイツのウィルヒョウという名の病理学者が発表した理論の延長によれば、癌細胞の無限増殖を止める手段は無いということになっていて、その結果、癌の進行を食い止めるには、癌の組織をすべて外科的に除去するしか方法はありえないとされてきました。   20世紀になってからは、除去に加えて薬剤で毒殺する方法(化学療法などという)、さらには放射線で焼き殺すという画期的な?方法が追加されて、現代医療ではいまだにそのような原始的で野蛮なやり方が主な治療法として盛んに行われています。

これら癌治療の三大療法はすべてその根底の思想としてのウィルヒョウの理論に立脚しているわけで、このカビの生えたような昔の誤った理論は驚いたことに今でも大学医学部で使う教科書に載っているそうです。  どうも自然治癒などありえないというより、あってはならぬということになっているようです。   ところが実際には何も治療らしきことをしなくても自然に消滅してしまうこともよくあり、ウィルヒョウの理論と矛盾します。  癌学会ではそのようなケースはむしろ「例外」として奇跡扱いされています。  奇跡というのは滅多に起こらないから奇跡なのですが、実際には自然治癒はしょっちゅう起こっていますから、それを奇跡的な例外とするのは事実に反しています。   確かに転移を繰り返すような悪性と呼ばれるような進行癌については現代医療は完全に無力ですから医師たちがそのような認識に至るのも無理ありません。  さらに、自然治癒した患者は当然ながら病院に来なくなりますから、追跡調査がされませんし、したがってその実態について学会で発表されることもないわけです。  「例外」は奇跡として永遠に闇に葬り去られ、その治癒のメカニズムについてまともに論議され研究されることもほとんどありませんでした。

さて、その自然治癒ですが、どのようにして起こるのかは本当は至って単純明快なのです。  それは言い換えれば、免疫の勝利です。  逆賊である癌細胞と治安部隊であるリンパ球との戦いでリンパ球が勝利するということです。   この戦いは規模の大きさを別にすれば人間社会の戦争と全く同じと言えます。
ビジネスの戦略として応用されているランチェスター戦略という戦争理論があります。   この理論の中心は、兵員の士気と能力、そして使用する兵器の性能が同じであれば、その数の大小が勝敗を決するという誰でも納得できる単純なことです。   つまり、攻撃目標の癌組織と互角以上のリンパ球の数、そして何よりも、その能力が勝負を決めるのです。  ここで注目すべき点は、リンパ球の能力です。   実際の戦いでは、数では劣る少数の精鋭部隊が大軍を打ち破ることも往々にしてありうるというのを歴史が証明しています。
しかしこの場合は大抵短期決戦の奇襲作戦であって、戦いが長期間に及ぶと、どうしても大群の方が有利になるようです。  桶狭間の合戦や真珠湾奇襲作戦から始まった太平洋戦争の過程を思い起こしてみてください。  

癌組織は辺り構わず増殖することからわかるように、統率がとれていません。   所詮出来損ないの細胞の集団ですから指揮系統も作戦も存在せず、兵員の士気も低いので、敵に果敢に攻撃を仕掛けるというようなこともできません。  ですから、癌組織はたとえ細胞の数が多くなっても本質的には弱い集団と言えます。  これに対してリンパ球には明確な指揮命令系統と役割分担があります。  NK(ナチュラルキラー)細胞は最前線の戦闘員で遭遇する癌細胞に次々とタンパク質分解酵素のつまったカプセル(顆粒)を打ち込みます。  カプセルを打ち込まれた癌細胞は酵素に分解されてしまいますからたちどころに死滅します。  キラーT細胞は実戦部隊を指揮する前線指揮官で、ヘルパーT細胞の発信する作戦命令に従って行動します。  T細胞たちは将校で、士官学校を卒業したエリートです。   士官学校というのは、職業軍人養成学校で、指揮官を養成する学校です。   胸の中心にある胸骨の裏側に張り付いている胸腺と呼ばれる小さな器官がそれで、骨髄で誕生した白血球の一部はそこで教育と訓練を受け、無事卒業できたものだけがT細胞として戦地へ赴き指揮官として働きます。  それでは次に癌細胞とリンパ球の戦いの実際をみてみます。

免疫不全によって生き残って増殖を開始した癌細胞の組織がある程度の大きさに成長してくると、中枢神経はこれを近い将来生命を脅かすかもしれない脅威と認識して鎮圧の準備にとりかかります。   癌組織は統制がとれていませんから、最初はあらゆる方向に不定形に拡大していきます。   リンパ球に囲まれて攻撃を受けると、無秩序とは言っても生命体である以上自己保存の本能は強いですから、自然と防御の態勢をとります。  最も堅固な防御態勢は密集隊形であって、空軍では航空機の密集編隊や陸上部隊であれば円陣です。
三次元的には、同体積で表面積が最少になるのは球です。  攻撃を受けるのは当然表面からになりますから、表面積をできるだけ小さくした方が防御上有利です。   そのため、敵の攻撃が開始されると、不定形だった組織や近隣の何ケ所かに分散してちらばっていた組織は集合して、まとまった一つの球状の塊になろうとします。   CT画像に映る癌の断面が大抵円形なのはこのためです。    

免疫状態が改善してくると数が増えた元気で勇猛果敢なNK細胞たちは、塊の表面に群がって酵素のカプセルを発射して次々に癌細胞を殺し始めます。   そうすると、球の表面近くは細胞がまばらになってきますから、CT画像では癌組織と通常組織との境界がぼやけてはっきりしなくなります。  癌細胞の死滅がさらに進むと、組織はパニックに陥り、密集隊形を維持できなくなってきますから、全体は膨張すると同時に境界はますますあいまいで不規則になり、画像上の影は薄くなります。  密集隊形が崩れると組織は完全に無防備となりリンパ球は組織の内部にも入り込んで攻撃することができるようになりますから、組織の維持は困難になり、急速に委縮し、やがてすべての癌細胞が玉砕ならぬ集団自決に追い込まれます。   死滅した癌細胞はマクロファージによって貪食消化されて最終的に排泄されますが、無機質化(石灰化)して、長期間痕跡としてその場に留まることもあり、この場合は数年経ってもCT画像から消えないこともあります。

このようにして癌は完全に死滅し、以後再増殖する可能性は極めて低くなります。  ただし、原因であった免疫不全を解消し細胞分裂の頻度を高めるような生活パターンを変え、あるいはDNAを傷害するようなものに常に接触するような環境から離れるといったことを実行せずにいると、当然ながら同じことの繰り返しになりますから注意が必要です。        

   

がん細胞はDNAの変異によって発生しますが、その変異は内的要因と外的要因としての主に二つの要因によって発生するものと考えられます。

内的要因としては遺伝的要因と確率的遺伝子DNAの転写ミスが考えられ、どちらも不可避的でありますが、遺伝的要因については自然淘汰されますので、どちらかというと稀であると言えるでしょう。 外的要因としては、放射線、紫外線、電磁波、毒物、ウイルスなどによるDNAに対する直接的な破壊損傷があります。 外的要因である以上かなりの程度は防御が可能と言えます。 これに対して、内的要因としてのDNAの転写ミスは生物発生のメカニズムと確率に関係している本来的な問題ですから避けることはできません。 この点は実は非常に重要な点ですので、少し詳しく考察してみたいと思います。 

細胞分裂に際してはあらかじめDNAの転写が行われますが、この一連の転写のプロセスはとてつもなく複雑で緻密な作業です。 人間はおよそ60兆個から100兆個の細胞の集合体といわれています。 以降の話を単純化するために、ここでは仮に100兆個とします。 脳神経以外の体細胞の分裂周期は平均でおよそ90日と推測されています。 脳神経が全細胞の10パーセントと仮定すると90兆個の細胞が90日で全部入れ替わることになりますから、毎日1兆個の細胞分裂、つまり、毎日1兆回のDNA転写があることになります。 複雑極まりないDNA転写の作業の過程では、どうしても一定の確率で発生するミスを避けることはできません。 これは最新のスーパーコンピュータでも同じことです。 しかし、生命のメカニズムは人間のテクノロジーが作り出した機械などよりも、そのミスの確率ははるかに低い上、自動修復システムも備わっています。 修復不能な転写ミスの確率を一千万分の一と仮定しますと、毎日10万回の転写ミスが発生し、10万個の異常DNAが発生し、10万個の出来そこないの細胞が発生するわけです。これら出来そこないの細胞の大半は生き続けることができませんから自滅(アポトーシス)しますが、その一部は生き残って、中には辺り構わず異常増殖するものも出てきます。 これが癌細胞でこの数は1日に数千個程度と見積もられています。 

このように癌細胞の発生は多細胞生物の発生そして成長と維持の過程における必然ですからどんな手段を講じても避けることはできません。 これでは人間は全員癌で死んでしまいかねませんが、実際にはそうなっていません。 何故なら、生物にあっては、この転写ミスはもともと想定内のことであって、問題を未然に防ぐシステムが最初から備わっているからです。 そのシステムとは免疫システムです。 生物にもともと備わっている免疫システムは極めて多種多様で複雑ですが、癌細胞に対処する免疫システムの主役は通常白血球の30パーセント前後を占めるリンパ球です。 男性の場合、白血球の総数は血液1立方ミリメートルあたり6000個前後で、リンパ球は通常その30%ですから、血液1立方ミリメートルあたり1800個ということになります。 リンパ球は全身をくまなくパトロールしていて、癌細胞を発見すると直ちに攻撃し破壊します。 このように、日々数千個の癌細胞が発生しても何ら差し支えない仕組みになっているわけです。 ただし、何らかの事情で癌細胞の発生数が異常に多かったり、リンパ球の数が異常に少ないか、活力が低下していたり、あるいは最悪その全部が同時に起きていたりすると、発生した癌細胞をすべて処分することができなくなって生き残るものが出てきます。 生き残った癌細胞は次第に数を増やして癌組織として成長を続け、直径5ミリ以上になるとCTなどの検査機器によって発見が可能となります。 直径1ミリの癌はおよそ百万個の癌細胞の塊ですから、直径5ミリでは癌細胞の数はおよそ百万×5の三乗個となっています。 一センチでは百万×10の三乗個となります。 癌細胞の増殖は二次関数のグラフにみられるような幾何級数的なものですから、最初の内はゆっくりでも、次第にスピードを上げて行き、成長するにつれて癌細胞の数は爆発的に多くなってくるので少数でそれに戦いを挑むリンパ球は大忙しになってきます。 癌細胞の増殖速度がリンパ球が癌細胞を殺す速度を上回れば当然ながら癌組織は拡大し、それが逆転すれば、癌は収縮することになります。 また癌細胞の一部は血管に侵入し、全身いたるところに流れて行き他の組織や臓器に入り込み、まるで植民地のようにその新天地で増殖を始めるのです。 これは遠隔転移と呼ばれているもので、大元の組織(原発巣という)が拡大するにつれてそのリスクは大きくなっていきますが、原発巣が数ミリというように微細であっても白血球の総数が低下しているなど体全体の免疫の状態が悪化しているとこのような事態は十分起こりえるものですからたとえ初期の段階であっても安心はできません。
また、遠隔転移は無論一か所にとどまるとは限らず、免疫状態が低下していると多臓器や皮下組織に複数転移する可能性が高くなります。 たとえ一か所でも転移が見つかった場合、現代医学では進行癌と称して最早手遅れで治癒は不可能という判断になり、余命宣告が出されたりします。
さてここで、先ほどのこの部分に注目いただきたいのですが、「何らかの事情で癌細胞の発生数が異常に多かったり、リンパ球の数が異常に少ないか、活力が低下していたり、あるいは最悪その全部が同時に起きていたりすると、発生した癌細胞をすべて処分することができなくなって生き残るものが出てきます。」
冒頭の「何らかの事情」という部分が問題です。 つまりこの「何らかの事情」が存在しなければ癌という病には至らないことになります。
細胞分裂の頻度が高まれば当然ながらDNA転写ミスの頻度が増大し、癌細胞の発生も増えます。 組織が傷害されたり酷使されると、組織にダメージが生じます。 生命体は本能的に必ずダメージを修復しようとしますから活発に細胞分裂を繰り返し細胞の数を増やします。 よって、DNAの転写頻度が高まり癌細胞の発生頻度も高まるのです。

体内にはもともとその働きの性格上細胞分裂の頻度が他より高い組織が主に二つあります。 一つは上皮粘膜組織で、もう一つは腺組織です。 上皮粘膜組織は、外気や体外から取り込んだ飲料や食物に直接接する部位で、具体的には気管から肺胞に至る気道経路の内側や口腔から食道、胃腸を通じ直腸に至る消化管の内側を覆っています。 腺組織は、消化液を生産する外分泌器官、具体的には、胃、膵臓など、そして甲状腺、卵巣、副腎などのホルモンを生産する内分泌器官に分布しています。 粘膜組織は、熱、アルコール、煙、化学物質などの有害刺激、腐敗物からの有毒ガスなどに絶えず曝されていますから恒常的に傷害されており、その修復の必要性から細胞分裂の頻度が高いですし、腺組織も消化液やホルモンの生産に忙しいので、暴飲暴食といった食生活の乱れや精神的ストレスなどによって常に負担が重く、ダメージを受けやすいため細胞分裂の頻度が高まります。 二つ目の事情は、放射線や電磁波によってDNAの転写プロセス自体が影響を受けてミスコピーが増えるということも十分考えられます。 何らかの事情の三つ目は、リンパ球の数が減少しているか、あるいは数はあっても十分に働くことができない、もしくはその両方が同時に起こっている場合、すなわち、免疫システムが機能低下を起こしているという事情です。 (これは免疫不全のひとつと言えますが、別項で説明するとおり、これは癌だけではなく、あらゆる慢性病の根本原因になっていると推定されます。) そのため、発生した癌細胞をすべて退治することが出来ない状態に陥っていて癌細胞の増殖を許してしまうことになります。
 

酵素とはそもそも何者でしょうか?  普段意識することはありませんが、実は私たちの命を支えていてくれているとっても大切な物質で、これが無いとあらゆる生命体は生命の維持どころか存在することさえできません。

化学的に説明すれば酸素、炭素、水素、窒素の化合物であるアミノ酸が多数結合して組みあがった独特の形態をもったタンパク質で、その作用部位に金属元素を持ち、合成あるいは分解などの過程での特定の化学反応を高速で行わせしめる触媒であり、それを作ることができるのは生命体だけであって、人工的には合成できません。 ですから、最近よく見かける酵素入りの洗剤とか歯磨きなどに使用される酵素は主に大腸菌などに作らせています。  酵素は銅、鉄、亜鉛、マグネシウムといったミネラル(金属元素)がないと作ることができません。 ある種の大腸菌は20分に1回などという非常に速いスピードで分裂増殖を繰り返しますので酵素の大量生産に都合がいいのです。 また、一つの酵素には一つの仕事しかできないので、生命維持に仮に5000種類の化学反応が必要とされるなら、5000種類の酵素が必要になります。

酵素はあらゆる生命体の細胞の内部でDNAの情報によって合成されますが、臓器や組織によっては特定の酵素の生産に特化しているものもあります。 体内の何千種類もの酵素たちは細胞の中で、24時間365日フル操業で生命維持に必要なエネルギーと物質とを猛スピードで化学合成したり、不要な物質や毒素を分解消去したりして生命を維持しています。  したがって酵素が十分生産されなかったり、消耗が激しかったりして不足したり、あるいは体温が低下してその活性が落ちたりすると結果的に新陳代謝が減速してエネルギーが不足し、毒素が残留しますから、活力、生命力、体温、免疫力が低下したりして具合が悪くなり、老化が進み、あらゆる病気の引き金となります。

ミネラルは金属元素ですから、体内で生み出すことは出来ず、食物によって取り入れる必要があります。 十分なミネラルが摂取できないと当然酵素が不足します。  また昨今の広い意味での環境汚染は体内の酵素を激しく消耗しますから酵素不足を促進します。 環境汚染は必ずしも地球規模のものとは限りません。 身近な日常に汚染源はあふれています。 最大の問題は汚染された水と空気、そして、農薬、化学肥料、洗剤、シャンプー、殺虫剤、除草剤、あらゆる薬物、タバコの煙、排気ガス、食品添加物などなど挙げればきりがなく、個々の摂取量は微量でもそのすべてが総合的かつ複合的に体内に日々摂りこまれていますから影響は極めて大きいのです

一方食物中に含まれるミネラルが極端に減ってきています。 化学肥料や農薬の濫用によって、野菜に含まれるミネラルは50年前の十分の一以下になっています。 さらに味噌・醤油・マヨネーズなどあらゆる加工食品には塩化ナトリウム99%以上で他のミネラルがほとんど含まれないイオン交換膜法で大量生産した極端に安いJT製の食塩が使われていますし外食産業で調理に使用されるのも当然ながらほとんどがこの安い食塩ということになります。  そうしないと価格競争に勝てないからです。  ですから安易に外食ばかりしたり、簡単に調理できる冷凍食品などの加工食品ばかり使っていると、これもまた慢性的酵素不足の原因になります

酵素を作る材料が足りないのに消耗は増える一方ですから当然ながら現代人はみな慢性的に酵素不足になっていて、気がつかないうちに代謝レベルが低下し、体温が下がり、自律神経が変調し、ホルモンバランスが崩れ、免疫力と自然治癒力が弱まっています。
近年異常に増えてきている、自律神経失調,うつ、アトピー、がん、リウマチ、糖尿病などの慢性病の多くは実はこのあたりに最大の原因の一つがあろうかと想像できますし、免疫力の低下はインフルエンザ、肺炎、結核などの感染症に対する防御も弱めてしまうことが容易に考えられます。

それではどうやって体内酵素の不足を防げばよいかという話になるわけです。
簡単に言えば、消耗を抑え、ミネラルを十分摂取、そして理想的には酵素そのものをふんだんに体に取り込めばよいのです。  消耗を抑えるのに最も大切なことは、食べ過ぎない、飲み過ぎない(少しは飲んだ方がよい)、たばこを吸わない、働き過ぎない、しっかり休養を取る、心をいつもおだやかに保つ、薬はできるだけ飲まない、有害物質に触れない、などライフスタイルと住環境の改善に努めることなどが挙げられます。

ミネラルを摂取するもっとも簡単な方法は、割高でもミネラル豊富な自然塩を使い、味噌や醤油は天然塩の使用が明記されているものを選びます。  インスタントラーメンなどの加工食品は避けるようにします。  酵素を取り込むには果物、野菜や魚など酵素が豊富な食材をできるだけ生で食べるのがよいのですが、残念ながらかなりの酵素は胃酸で分解されてしまうので効率がよくありません。  その点、米ぬか酵素風呂では皮膚の表面全体から直接酵素を吸収できますので最良のやり方と言えるのです。  定期的に入ることで、不足している酵素を補うことができます。

近年では技術の進歩により、様々な酵素の実際の構造や形態が観察できるようになりました。  興味がおありの方は講談社ブルーバックスの「分子レベルでみた体のはたらき」という本をご覧になってください。  付属のCD―ROMで酵素の立体像を観察できます。

DNA転写ミスの増大
電磁波、毒物、ウイルスがDNAを傷害することによって当然転写ミスの頻度もあがってくるわけですが、それとは別に頻度が上がる事情が存在します。
それは、刺激物、薬物、毒物などによって組織が頻繁に傷害を受け続けるような場合です。  組織が傷害を受けて細胞が破壊されると、生命体は必ずそのダメージを一刻も早く修復しようとします。  そのためには、細胞分裂を早めて細胞の数を増やさなくてはなりません。   細胞分裂の回数が2倍3倍になれば、当然転写ミスも2倍3倍と増えます。   そうなると出来損ないの細胞の発生も増えて癌細胞の出現も同様に増えるというわけです。   それでも、このようなことは生命体においては日常茶飯事で、強力な免疫システムのおかげで普通は問題にはなりません。  ところが、もしその免疫システムが正常に機能していなかったらどうでしょうか。   癌細胞の出現が増えているのにそれを処理する能力が低下しているのですから、当然癌細胞が生き残る確率が高まりますし、その増殖をくいとめることも困難になります。

私たちが普段日常的に摂取する刺激物には、アルコールやタバコの煙、香辛料や熱い飲食物などがあって、口腔から始まって、食道、胃に至る消化器官内側の粘膜を傷害します。  アルコールは消毒殺菌に使われるくらいですから、当然細胞も破壊します。  タバコの煙にはベンツピレンという強力な毒物が混じっています。   このような外部から摂取する刺激物のほかに、からだの内部で発生する毒物もあります。  その代表は大腸内部の腐敗によって発生する有毒ガスで、腸壁の粘膜を傷害します。  また意外にも体内でわざわざ作っている毒物もあります。  それは消化液と活性酸素です。  胃液は塩酸ですから様々な物質を溶かしますし、膵臓が分泌する膵液は、肝臓で作られる胆汁と合流して、脂肪とタンパク質を分解します。  体もタンパク質でできていますから、膵液はある意味強力な毒物に違いありません。  むろん防護システムが機能していて胃液が胃を溶かしたり、膵液が膵臓や十二指腸や膵管・胆管のタンパク質を分解したりしないようになっています。  ところが、もしストレスによる自律神経失調によってその防護システムが正常に機能しなかったり、消化しなくてはならない食物が多すぎたりして常に多量の消化液を分泌する必要に迫られて消化液を作る細胞に無理がかかって細胞の寿命が短縮し、そのため細胞分裂の頻度が高くなったりすると当然癌細胞の発生が増えてきます。  

体内で作られる毒物としては活性酸素も挙げられます。
活性酸素は顆粒球が菌などの外敵を攻撃するための武器として作り持っています。 言わば火炎放射器の燃料です。 交感神経優位の状態が続くと、恒常的に顆粒球が増え過ぎた状態が続きます。  顆粒球の寿命は数日で、最終的に粘膜上で死ぬのですが、その際に、所持していた活性酸素をどうしてもそこで放出してしまいます。  本来外敵を攻撃するはずの武器が自身の粘膜を破壊してしまうのです。   このようにして組織の傷害が起きると、発熱と痛みをともなう炎症反応が起き、極端な場合潰瘍を生じ、慢性的潰瘍はやがて癌化するという流れになります。

癌の性格
人に様々な性格があるのと同様、癌細胞の性格も千差万別です。  DNAが異なり、育った環境が違うからです。   DNAの転写ミス、あるいは損傷が修復されずに発生した多くの出来損ないの細胞のなかで自滅せずに生き残った細胞が癌細胞として無限増殖を始めるわけですが、それらのふるまいがすべて一様であるはずがありません。   何故なら、修復されなかったDNAの異常個所や程度は様々であって、その異常の内容によってその細胞の性格が決定されると推測できるからです。   その結果、増殖のスピードが速いものや遅いもの、転移するものとしにくいものとがあり、悪性とか良性とかいって区別されています。   これを見極めるのが組織のサンプルを顕微鏡下で観察する病理検査というものですが、悪性か良性かのある程度の判別ができるそうですが、判別がつきにくいものもあって決定的とは言えないようですし、検査を行う人の心理としてはグレーは黒とする方向に動いてしまう傾向になりがちです。

癌細胞の性格は、それがもともと所属していた組織や臓器によって異なっていて当然ですし、本人の年齢や免疫の状態によっても大きく影響を受けることになります。   幼児と老人とでは細胞分裂の頻度が全く異なっていて、成長期である幼児においてはその頻度は非常に高いですし、老人の場合は非常にゆっくりです。  したがって、発癌を促す毒物、電磁波、ウイルスなどは幼児に対しては成人や老人よりもはるかに深刻な影響を及ぼすことになります。   
さらに、様々な性格の癌細胞が混在していたり、良性だったものが分裂を繰り返している内に悪性化したりといった具合に実態は極めて複雑であろうと想像され、病巣の増大と縮小のプロセスには実際多くのバリエーションが存在することになります。


癌の増殖
最初は1個の癌細胞も、分裂を繰り返すうちに何百万個、何千万個と増えていき、直径が5ミリくらいに成長すると初めてエックス線検査などで写真に写るようなって発見可能な状態になります。  これくらいまで成長しても普通何も症状は現れません。  その増殖速度は分裂回数が増えるにしたがって幾何級数的に増大しますから短期間で2センチ、4センチ、8センチという大きさになっていって神経を圧迫したり、周囲の正常な組織を破壊したりして体に不調が生じたりします。  癌の組織がある程度成長すると、その一部が血管に侵入し、血流に乗って全身に流れていく可能性が高くなってきます。   そして漂着した先でさらに増殖を続けようとします。  これがいわゆる転移というもので、理屈からいえば、もともとの発生箇所の組織(原発巣という)がまだ微細なものであっても(直径1ミリの組織でも百万個の癌細胞の塊です)、十分に転移の可能性はあるということになりますから、いくら早期に発見出来て取り除いたとしてもそれだけでは安心はできません。  発見できないものは取り除きようがありませんから。

ここで少し脱線しますが、先ほどの直径1ミリの癌組織が百万個の癌細胞の塊であるという話の根拠を説明しておきます。  細胞というのは、普通目に見えないほど小さなもので、例えば小さな赤血球は直径7ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリで、1マイクロメートルとも呼ばれます)で、平均的な細胞は10ミクロン程度です。 それがぎっしり一列に並んだ状態で100個並ぶと1ミリで、1辺が1ミリの立方体ですと100の3乗ですから百万個になります。  1個の卵子が分裂を繰り返して成長する様を連想してみてください。  これが1センチとなると、1000の3乗ですから、その数は何と10億個などというとんでもない数になります。  2センチでは10億×2の3乗で80億個となり、3センチでは10億×3の3乗で270億個というように莫大な数になっていきます。   画像診断の写真で1センチが2センチになったということはただ単に大きさが倍になったということではなくて、リンパ球が戦わなくではならぬ敵の数が8倍に増えたという意味なのです。

Part3につづく

一般的に人々が癌という病気に対して抱いているイメージは、一旦とりつかれたらなかなか離れない何か得体の知れない恐ろしい悪霊のごとき忌まわしい存在といったところではないでしょうか。  ですから、突然、悪性の腫瘍が発見されましたなどと医師から伝えられると、ショックで頭の中が真っ白になり、絶望で食欲も失せてしまい、極端な場合鬱病になってしまうことさえあります。
あるいは、逆に断固戦うという悲壮な決意のもと、あえて過酷な治療に耐えようとしたりします。   人々がこのように極端な精神状態に陥ってしまうことが多いのには理由があります。    それは、今までマスコミの報道や人から聞いた話などから出来上がった固定観念のせいで癌は大抵の場合死に至る恐ろしい病で、長く苦しい闘病生活が続き、それでも治らないことが多いと思い込んでいるからです。  そして実際癌宣告され、医師の説明を受けたりするうちに、その固定観念はより確かなものとして固まってしまいがちです。   このように誤った固定観念にとりつかれてしまう背景には、癌というものが出来てくるメカニズムに関する理解の欠如があります。 それが理解できれば、癌は決して恐ろしい病などではなくて、急いで苦しい治療を受ける必要もなく、自分で完全に治すことができるとわかるはずです。      

癌に関しては、非常に多くの出版物が著されていますが、その発生や治癒のメカニズムを分かり易く解説した書物にお目にかかったことは一度もありません。  これは実に不思議なことです。  誰ひとりとしてそのことを知らないのか、あるいは知っていても発表できない何らかの事情が存在するのでは?などと勘ぐってしまいたくなるほどです。  しかし、私は誰もがそのメカニズムをはっきり理解しておくことが何よりも大切だと考えています。何故なら、そうすることによって初めてその本当の予防法や治し方が見えてきて、いたずらに恐れる必要がないということがわかるからです。  ここに述べることは、あくまでも私の個人的な仮説に過ぎませんが、過去十数年の経験からその仮説は真実からそう遠くは離れてはいないと確信します。

癌細胞の発生
癌細胞は遺伝子DNAの変異によって発生します。 DNAの変異を引き起こすのは、主に細胞分裂時のDNAの転写ミスと、電磁波や毒物によるDNAの損傷と考えられます。  DNAの転写ミスによって生じた異常なDNAは本来の増殖パターンを逸脱し、周囲の正常細胞と協調することなしに無限に増殖を繰り返すことになり腫瘍を作り出します。 転写ミスが生じる確率はその一連の作業の複雑さを考慮すると驚くべきほど小さなパーセンテージと言えますが、何と言っても日々休むことなく続けられる細胞分裂は膨大な回数になりますから、そのような小さな確率であってもおそらく一日に数万個程度の出来損ないの細胞が発生し、その大部分は正常に成長と分裂ができずに死滅(アポトーシスと呼ばれる)し、マクロファージに処理されますが、その内のいくらかは生き残って増殖を始めることになり、その数は1日あたり僅かにも数千個程度と見積もられています。

人間の場合、その体はおよそ60兆個とか100兆個あるいは1000兆個(研究者によってかなりの開きがあるようです)の細胞で構成されているといわれますが、計算を単純化するために、ここでは仮に100兆個としましょう。  脳をはじめとする神経細胞以外の体細胞は3カ月ですべて新しいものに入れ替わると言われています。  神経細胞を全細胞の10%とすると、90兆個の細胞が90日で入れ替わるので毎日1兆個の古い細胞が死ぬと同時に1兆個の新しい細胞が生まれる、つまり毎日1兆回の細胞分裂とDNAの転写が行われていることになります。

転写ミスの確率が100万分の1として1日に百万個の出来損ない細胞が発生し、あるいはもっと低い確率で1000万分の1としても十万個となり、その95%以上が出来損ないゆえにアポトーシスしても、残りの数千個は癌細胞として生き残るというわけです。  これは細胞分裂によって体を成長させ維持していく私たちのような多細胞生物にとって避けることのできない宿命ですが、毎日数千個もの癌細胞が生き残って増殖したのでは、生命体はすべて発生することすらできませんから、存在そのものが有り得ないことになりますし、もし運よく誕生できたとしてもすべて奇形児となり自然淘汰されることになりますからやはり存続しえないことになります。

このように癌細胞の発生は最初から私たちのような多細胞生物が存在するために必要なメカニズムと切っても切れない必然ですから、生命体はそれに対処するための保安システムも同時に進化させて保持しています。  実はそのシステムこそ自律神経がコントロールする白血球による免疫システムです。  白血球は血流に乗って体内を常時くまなくパトロールしていています。  白血球の60−65%を占める顆粒球は体に侵入した外敵である菌を発見し攻撃します。  30−35%を占めるリンパ球は体内で発生した敵である癌細胞を発見するやいなや徹底的に攻撃しすべて殺します。  ですから、免疫システムが正常に機能しているかぎり、毎日当たり前に発生する癌細胞はたちどころに消去され人は癌で死ぬことはないわけです。  ところが、もし免疫システムが正常に機能しなかったらどうでしょうか。  つまり、精神的或いは物理的ストレス(ストレスについては別項で解説します)もしくはその両方によって自律神経のバランスが乱れてリンパ球の数が減少したり、数はあっても十分に活動できない状態になっていたりするとどうなるでしょう。  当然ながら、パトトールが手薄になってすべての敵を発見できないか、発見しても全部を殺せなくなって、生き残る癌細胞が増えてどんどん分裂増殖するのを許してしまうことになります。

転写ミス以外に癌細胞を発生させるのは電磁波と毒物とウイルスが挙げられます。  それらがDNAを直接損傷するからです。   電磁波は私たちが認識できる光(可視光線という)よりも波長が短くなり(周波数が高くなる)、紫外線、エックス線、ガンマ線などになるにつれてエネルギーが高くなります。  核分裂によって発生するセシウムなど放射性物質が放つ放射線は非常に高いエネルギーをもっている電磁波でDNAを修復不能なほどまで破壊します。  放射線ほどではないのですが、毒物やある種のウイルスなども細胞を傷害してDNAに異常を発生させます。

Part2につづく

症状と病気
病気のメカニズムを理解するうえで、もっとも基本的なことは、私たちが従来教えられ抱いてきた病気に対するイメージや概念を完全に払拭するということに尽きます。 私たちは、症状と病気を混同して考えて来たと言えます。
言い換えると、症状の抑制を病気の治療と勘違いしてきたということになります。 分かりやすい例を挙げますと、風邪をひくと、最初はくしゃみが出て、次に鼻水が出て、のどが痛くなり、次第に咳が出て、痰が出るようになり、熱が上がり、だるくなって横になってじっとしていたくなります。
くしゃみは、鼻の粘膜にとりついた菌やほこりなどの異物をはじき出す反射反応、鼻水はそれらを洗い流すために粘膜が分泌する粘液、のどが痛くなるのは、白血球が気道の粘膜に取りついた菌を攻撃する際に発生する炎症のせい。 咳は喉の奥に取りついて炎症を起こしている菌を吹き飛ばし、痰は、菌、そしてそれと戦っている白血球の死骸を洗い流した粘液です。 熱が上がるのは、体温を上昇させて白血球がより元気に活動できるようにするためです。 だるくなるのは、体を休ませて敵と戦うエネルギーを温存させるのと、その人の行動を制約して菌の蔓延を防止して種の存続にとっての脅威を減らすためと考えられます。

別の例としては、嘔吐と下痢があります。 両方とも体内の悪性菌やその他の有害物を外に排出する反応ですし(他の理由の場合もありますが)、炎症や腫れは、損傷を受けた部位の血流を増やして修復を早めたり、侵入者と戦うために現場に多数の白血球を送り込んで、その白血球が武器として使用する活性酸素による酸化反応によって発熱したり、その発熱を冷却するために水を溜めたり、血液中の痛み物質によって脳に痛みを感じさせ、体に問題が発生していることを警告して、必要な行動を採らせるというわけです。  

このように観てきますと、体に生じる様々な不快な現象、つまり、症状は、生体防御反応あるいは治癒反応といえるもので、生命体が生命を維持していくのにもっとも適切な状態(ホメオスタシス・・・恒常性)をキープするために必要な活動であって、それは病気の本体ではなく、むしろ病気の現れであり警告のメッセージとしてとらえるべきです。 生命の維持は実は極めて多彩で複雑で天文学的な数に及ぶ膨大な情報の集積とその驚異的処理速度とによってぎりぎりなんとか際どく成り立っているわけで、余分なことに使う時間もエネルギーもありません。 症状はどうしてもそれが生命維持に必要だから発現するのです。 しかし、現代医学はこの点がわかっていませんから対症療法一辺倒の医療になっています。 つまり、痛みには痛み止め、痒みには痒み止め、炎症には抗炎症剤、下痢には下痢止め、咳には咳止め、熱には熱さまし、さらには、癌は切除するか毒か放射能で殺す・・・といった具合にすべて対症療法です。 たしかに不快な症状はストレスになり、それが一層交感神経を緊張させて免疫力を低下させることもありますから、症状がきつい場合は対症療法でも緊急避難的に必要な場合があります。 しかし、それは、薬物の作用によって症状を抑え込んだだけであって、その症状を引き起こした本来の原因を消し去ってはいませんから、病気そのものが治ったことになりません。 それだけではなく、治癒反応を抑制するのですから問題は一層解決困難になり慢性化します。  その結果症状は一層悪化多様化し、薬物の種類や量も増えて対症療法は延々と続くことになりますから、何年経っても治らず、薬物が本来意図した目的とは異なる方向に作用して(これを副作用と呼んでいる)免疫システムを含む体全体の正常な機能を破壊してしまうことになりかねません。

様々の症状の背後には自律神経の乱れというあらゆる症状をもたらす異常事態があります。  そして自律神経のバランスを意識の有無に関係なく常時自動的にコントロールしているのが脳ですから脳の動き、つまりは、心の動きが結果的に症状を作り出しているということになります。 心が病んでいる状態が本来の病気であって、私たちが普段病気だと思っていたことは、実は病気そのものではなくて、単にその表れとしての症状に過ぎなかったということになります。

白血球
38億年の生命進化の過程で、核を持たない単純な細菌(原核細胞)が合体し役割分担しながらより複雑で核をもつ細胞(真核細胞)に進化し単細胞の微生物になり、単細胞生物同士が合体し役割分担しながら、さらに高度で複雑化したシステムとしての多細胞生物になり、さらなる進化を遂げて私たちが日頃目にする動植物そして人間になりました。 細胞は、表皮、筋肉、骨、神経、血管など多種多様な組織、そして各臓器を構成し、それぞれの機能が分化し組織の一員として役割が固定されましたが、そうなると個々の細胞は行動の自由を失います。 侵略者や反乱軍は体のどこで攻撃してくるか予測できませんから、それらに対処するためには、いずれの組織にも所属せずに普段から全身くまなくパトロールしていて敵を発見次第攻撃できる遊走能力のあるフリーな細胞を残しておく必要があったのです。 白血球は有事の際、骨髄で増産され血流に乗って現場に急行できる体制になっています。

白血球はその内容を詳しく分析すると役割が異なるいくつかの種類で成り立っているのがわかります。 大きくは、顆粒球とリンパ球そしてマクロファージの3種に分類されます。 通常その比率は概ね顆粒球が65%、リンパ球が30%、マクロファージが5%くらいです。 顆粒球は好中球、好酸球、好塩基球によって構成されていてそれぞれに役割分担がありますが95%以上は好中球です。 

顆粒球の主要任務は外敵に対する防衛です。 つまり国防軍です。 外敵とは具体的には危害をもたらしうる他の生命体や環境、さらには今後脅威に発展しうる事情(これは、大脳皮質の発達した人間において顕著にみられますが、過去の経験や知識から未来を予測する能力によります)などです。 それに対しリンパ球の主要任務は、治安を乱す暴徒や反乱軍の鎮圧、あるいは問題を引き起こす可能性のある外国人やスパイの追放などといった、いわば警察や治安部隊のような役目で、具体的には、癌細胞、異種蛋白、そしてウイルスといったもう少し厄介な敵達です。 マクロファージは偵察と廃棄物処理が任務で、敵を発見次第リンパ球に通報したり、敵の死骸や残骸、そしてあらゆる不要物を食べて酵素で分解処理します。 処理済の不要物質、有害物質は尿や汗とともに体外に排出されますが、酵素で分解処理できない物質や、人工的化学物質のようにそれを分解できる酵素をもともと持ち合わせていない場合は、そのまま体内に残留します。 

したがって何らかの原因によって血球を生み出す骨髄機能が破壊されたり抑制されると白血球が減少して内外の敵に対しての防御が弱まります。 体が傷害されたり外敵が侵入すると、それに対抗する顆粒球が増産されて極端な場合その比率が80%を超えたりしますが、そもそも白血球自体が減少していますので、比率は上がっても絶対数は減少します。 そのため侵入した菌との戦いに勝てず、肺炎などの感染症を引き起こして死亡します。 また、この場合、顆粒球とは逆に当面増産の必要の無いリンパ球の比率は極端な場合20%以下に下がったりします。 白血球全体が減少し、その上比率も下がりますから、リンパ球の絶対数は普段の三分の一とか四分の一とかに減ってしまうのです。 こうなると、血液1マイクロリットル(1立方ミリメートル)あたりのリンパ球は数百個しかなく、対する癌細胞は1マイクロリットルあたり100万個ですから、これではとても絶対数ではるかに上まわる癌組織に勝てるはずがありません。 

また、交感神経の緊張によって増えすぎて余った顆粒球は2−3日すると粘膜の上で寿命を終えますが、その時に、敵と戦う武器として持っていた活性酸素をどうしても放出してしまいます。 この活性酸素は強力な酸化剤ですから、粘膜を傷害して炎症を起こし、極端な場合は潰瘍の原因になったりします。 そして、破損した組織の修復のために細胞分裂の頻度が高まり、よって発がんのリスクも高まるというわけです。

また、自律神経はホルモンとも相関関係をもっています。 特に、体全体の代謝をコントロールしている甲状腺ホルモンと臨戦態勢を促進する副腎髄質ホルモンのアドレナリンと交感神経末端から放出されるノルアドレナリンなどがその代表です。 何らかの原因で自律神経が乱れると、ホルモンのバランスが乱れて、その乱れがさらに自律神経を失調させるといった悪循環を引き起こすのです。 たとえば、恒常的ストレスによって交感神経が優位になり過ぎると、甲状腺ホルモンの分泌が過剰あるいは不足になり、心拍数が増えて代謝が過度な状態になったり、またはその逆になったりします。  そうすると様々な不快な症状が発生し、それがさらに交感神経を刺激することになりますから、甲状腺ホルモンの分泌異常は調整されないまま、ますます事態は悪化して慢性化することになります。 

大脳で意識される精神的ストレス(悩み、心配、不安、恐怖、ねたみ、悲しみ、嫌悪といったマイナスの感情)や物理的ストレス(怪我、苦痛、疲労、)の情報は自律神経を経由して分泌腺に伝えられ、内分泌腺でのホルモン分泌を促進したり、外分泌腺での消化液の分泌を抑制したりします。 同時に交感神経の緊張は顆粒球増加とリンパ球減少をまねき、免疫力が低下して発がんの危険性が高まると同時に、免疫バランスの乱れを招きあらゆる種類の自己免疫疾患を引き起こすことになるのです。 さらに、交感神経の緊張によって血管が収縮しますから、血流が抑制され、体温が低下したり、血圧が上昇します。  体温の低下は酵素の活性を奪い代謝を低下させ、白血球の活動も低下しますから免疫低下をまねき、感染症、癌、内臓機能不全の原因となりますし、血圧と血糖の上昇は動脈硬化を促進するなど脳卒中と心臓病のリスクを高めることになります。

Part3につづく

病気に正しく対処するために一番大切なことは、そもそも病気とは一体何かということを正しく理解しておくことではないかと思います。

微生物から人間まで、ありとあらゆる生命体には自らの命を守ろうとする自己保存本能と自分の属する種全体を守ろうとする種族保存の本能があります。この本能は、それなくしてはその生命自体が存在しえないのですから、本来非常に強力で生命体にとって最も根源的なものです。自己保存本能は、食欲に代表されるところの環境からエネルギーを摂取する営み、そして、暑さ寒さといった不快な環境から逃れ、有害菌や肉食動物のような外敵に対処したり、あるいは、自己の内側に侵入したウイルスや微生物、あるいは内部に発生した反乱分子(がん細胞)のような自己の生存を脅かしかねない脅威に対処する巧妙なメカニズムとして発現しています。種族保存の本能は、自己保存本能の延長であると考えられますが、性的欲求と衝動から始まって、家族愛、自分の所属するグループに対する忠誠心や広く人類愛にまで拡大しうるものです。

人間の場合自己保存本能のメカニズムのすべてをコントロールしているのが、脳を中枢とする神経システムです。 感覚神経、運動神経、そして自律神経の全てがその目的のために動員されるわけですが、その内、全自動生命維持装置ともいえる自律神経については自分の意思とは無関係に覚醒中も睡眠中も24時間休みなく文字通り自律的に活動しています。自律神経は交感神経と副交感神経の2系統で成り立っていて、両者はアクセルとブレーキの様に相反する働きを担っていてバランスを保っています。簡単に言うと、交感神経は緊張を、逆に副交感神経は弛緩を促進するのです。夜行性の動物とは違って、人間の場合は、何百万年もの間、太陽が昇って明るいうちに餌獲り行動(狩猟即ちエネルギー摂取行動)をし、日が暮れると食事をして休息するという生活のリズムを繰り返してきました。その当時は大した武器もなく、猛獣や他部族の攻撃など日中草原での餌獲り行動は常に生命の危険を伴いましたから、体は交感神経を優位にして攻撃や逃避のための俊敏な行動に備えたり、怪我による出血や感染を最小限にする必要があります。そのためには、心臓と肺周辺そして全身の筋肉の血管を拡張させ、拍動と呼吸を増やすと同時に血糖値と血圧を上昇させ激しい動作に備え、さらに皮下の血管を収縮させて血流を止めることによって万一負傷した場合の出血を最小限に抑え、同時に白血球、特に顆粒球を増やして菌の侵入に備えることになります。これは緊急隣戦体制ともいうべきもので、この状態が長く続くと体は疲弊しますから、陽が暮れて、狩猟を終え住みかに帰り、食事の時刻になると、交感神経は沈静し今度は副交感神経が優位になり、消化吸収のため消化器系統が働くようになり、末端の血管は拡張し、脈拍と血圧は落ち着き、全身的にリラックスし睡眠に入りやすくなります。そして翌朝陽が昇ると、再び、日中の行動に備えて交感神経が優位になり始めるわけです。長い人類進化の過程でこの自律神経のリズムが定着したのですが、文明の進歩によってこのリズムが崩れてきているところからも様々な問題が生じてきています。

自律神経と免疫
近年の研究によって、自律神経と免疫が密接に関わっていることが明らかになってきました。今みてきたように、免疫の実戦部隊ともいうべき白血球が自律神経と連動してその数が増減し、同時に、その内容が変化するのが実験で確認されています。 つまり、白血球は自律神経にコントロールされ、自律神経は脳にコントロールされているというわけです。これは、免疫システムは究極的には脳、すなわち、心の支配を受けていることを意味します。先人たちは昔から「病は気から」などと言って経験的にこのことを知っていましたが、唯物主義的西洋医学にあっては、この点は無視され続けてきました。 近年に至り、精神神経免疫学としてやっとクローズアップされるようになってきました。

Part2につづく

平成10年の春、私は5年生存率0パーセントの進行癌患者でした。
その前年の秋、健診で大腸がんがみつかり、翌年正月明けに切除手術を受けました。 その際、事前の検査では発見されなかった肝臓への転移が見つかったのです。 途方に暮れていた私は、知人の紹介で、ある民間代替療法を試みることにしました。 その民間代替療法とは、発酵作用で熱くなっている米ぬかの中に15分間埋もれているという至極単純なものでした。  来る日も来る日も朝夕2回その米ぬかに埋もれ、2か月後には腫瘍マーカーが下がり始め、それはやがて正常値となり、私の命は奇跡的に助かったのです。
この不思議な経験をきっかけに、当時営んでいた輸入の仕事に行き詰まりを感じていたこともあって、この代替療法を残りの生涯の仕事にしようと決心し、平成14年の5月に、酵素温熱免疫療法「米ぬか酵素」を開業いたしました。

早いもので、今年、開業10周年を迎えるにあたって、この10年間に得ることが出来た体験や読書を通じて得た知識、そして何よりもお客様達からの貴重なお話などから、病気の成り立ちや医療の問題について自分なりに考えてきたことをこのあたりで一旦文書に整理してまとめておく必要を感じて、この小冊子を作ることにしました。 世に健康や病気、特に昨今は癌について書かれた書物は非常に多いもののその発症のメカニズムについて簡単に解説しているものは皆無に近いのが現状です。 実はそのメカニズムを理解したうえで、免疫という視点から見渡すと、意外にも病気の成り立ちについての本質的な部分が見えてくるのです。

中心テーマは国民の三人に一人を死に至らしめている癌をはじめとする慢性病のおおまかな発病メカニズムについての私なりの解説ですが、基本的には単一のテーマを観点を変えながらいくつかの項目に分けて書いてありますので、それぞれの項目間で若干の重複がある点をご了解願います。この小冊子が、皆様が病気というものをより本質的に理解される上で多少なりとも参考になりうるとすればその目的は十分達成されたことになります。
 


自分自身の癌体験と米ぬか酵素風呂との出会い、そして、酵素温熱療法(現在は酵素温熱免疫療法に改称)「米ぬか酵素」の開業に至る経緯について2年前の2009年初頭にVol.12まで書いてきて、Vol.13からはいよいよ「米ぬか酵素」のお客様達とのエピソードなど開業後の体験を書き連ねようかと考えて構想を練っていたのですが、そうこうしているうちに、その夏の初めに、様々なストレスから血圧が急上昇し、脳出血を起こし2週間入院となりました。幸い右脳内の出血は限定的で、左半身の麻痺は1日以内に解消しました。ただし2年以上経過した現在でも左足の先や口腔に痺れが残っていて味覚に違和感があったり、一部の語彙が発音しづらいなどといった後遺症に悩まされていますが別段生活に支障を来すというほどではありません。がん、そして脳卒中と日本人の死亡原因の第一位と第三位の両方を経験してしまったわけですが、おかげさまで生き延びることができ、これをきっかけとして、それまであまり関心の無かった高血圧と脳卒中に関してもある程度勉強できました。

退院後しばらくは禁酒したり毎朝歩いたり、毎日酵素風呂に入ったりして、体調の方もすっかり良くなってきたので、いろいろ考えたり文章を書く気力もわいてきました。そうこうしているうちに、開業以来早くも9年の歳月が流れ、来年2012年5月には「米ぬか酵素」開業10周年を迎えるに至りました。そこで、開業以来9年間の経験を基にがんや慢性病について考えたことの結論をまとめて文章にまとめ、小冊子を作ってお客様に配布しようとの考えが湧いてきたのです。

今年の春から書き始めた原稿がかなり溜まってきたので、小冊子を編纂する前にブログでもって一般公開して小冊子を直接差し上げられない方々に読んでいただきたいと思います。また、小冊子用の原稿以外にも時折病気とは無関係な論文めいたものも息抜き?に挿入していくつもりですので、そちらもよろしくお願いします。異論反論ご意見ご教示等々、是非是非コメント欄にお書きくださるとうれしいです。

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