ITやデジタル家電の世界には聞きなれない単語や略語が数多くあります。
その中で私が面白いと感じたいくつかを自己流注釈付で紹介したいと思います。

IT→Information Technology 情報技術 すなわち文書、図表、音声、画像、動画などあらゆる形態の情報を発信、受信、編集、保存、記録するのをより能率的に行うのを助けるためのソフトとハード。

WWW→World Wide Web ワールドワイドウェブ 世界規模の網。網は通常netと言うのが普通ですが、webは、どちらかというと、蜘蛛の巣を連想させます。インターネットのネットワークがそのようなイメージなのでこう呼ばれます。

URL→Universal Resource Locator ユニバーサル リゾース ロケーター universalは universeの形容詞形で、uni(単一な)とverse(回転するもの)が合体した複合語で地球(世界)を意味します。ミスユニバースは世界一の女性、ユニバーサルスタンダードは世界標準、映画会社のユニバーサルのマークは地球です。Resourceとは源であり、資源です。Energy resource と言えば石油や天然ガスなどのエネルギー資源です。この場合はinformation resourceで情報発信源です。LocatorとはLocate(場所を定める)という動作の主体、つまり、場所を定めるものです。全体では世界情報発信源所在とでもなりますか。平たく言えば、情報源住所ってわけ。インターネットアドレスとも。

PC→Personal Computer パーソナルコンピューター=パソコン  
そもそもコンピュータはIBMなどが開発していた20世紀中頃の初期段階では大量の真空管と電力を使い、とてつもなく巨大かつ高価で、とても個人が所有して四六時中好き勝手に使うなどはほとんど夢物語でした。スティーブ・ジョブズさんやビル・ゲーツさん、そしてそのほか大勢の有能な若者たちの努力によって、ハード・ソフトの両方が飛躍的に進化した結果今日のように誰でもが当たり前のようにモバイルPCやスマートフォンなどを持ち歩き、いつでもどこでも世界のあらゆる情報にアクセスでき、そして自らも情報発信源になれるような夢が実現されました。これはまさに驚くべきことです。

アクセス→Access この単語はaccedeという動詞の名詞形です。 Accedeとは、a(~に向かって)とcede(歩む、進む)が合体したもので、「〜に向かって進む」というのが本来の意味です。その抽象名詞ですから、「〜に向かって進むこと、進む道、進むための手段、とっかかり」ということになります。
頭のaですが、もともとは、ラテン語の前置詞もしくは不定詞で、英語のtoに相当します。非常に多くの主要な英単語の頭にくっついています。例→ achieve, assist, approach, aspect, apply, attract, attend………. 一方cedeあるいはceed もまたラテン語の主要動詞で、多くの主要英単語の語根(語の一番大事な部分で特定な動作を意味する)になっています。例→succeed, exceed, excess, recede, recession, proceed, process, processor, …. といった具合です。
このように、非常に多くの英単語は、漢字の部首と同じようないくつかのパーツの組み合わせで作られていて、そのパーツのことを、私としては語の構成要素、つまり語素と勝手に呼んでいます。この組み合わせの概念を理解することは、わずかの知識で、多くの英単語を理解するのを助けますから、効率的に語彙力がアップしますので、英語学習の大事なポイントになるわけです。このあたりの事情については今後別のテーマでもっと詳しく書いてみたいと思っています。

HD→hard disk ハードディスク  ほとんどのPCに使われている円盤状回転式の金属製の記憶媒体。もう一つはhigh definition  ハイデフィニッション 高度定義、高品位などとぴったり訳せないのですが、definitionとはdefineという動詞の抽象名詞です。 defineは語素deとfineとの組み合わせで、deはさっきのaの逆で、off(離れて)とかfrom(〜から)の意味をもったラテン語で、fineは「切る」という意味。つまり、「切り離す」ということになります。切り離すということは、それがそれであって他のとは違うということになるので、限定するとか定義するといった意味合いになります。ちなみにfineはfinish(終わる)、infinity(終わらないこと・・・無限)とかfuneral(人生最後の儀式・・葬式)などこれまた多くのお馴染の単語に使われています。フランス映画の最後には大抵Finの文字が出ます。英語のEndに相当するわけです。

HDD→hard disk drive ハードディスクドライブ  ハードディスクを動かす装置の全体を指す。データのバックアップに外付けのHDDを用いることがありますが、最近では3T(3兆)バイトなどといったとてつもなく大容量のものも安く売られていて結構な時代になったもんです。drive ですが、もともとは「駆る」といった意味で、馬や車を走らせたり、ネジをねじ込む道具のドライバーなんかにも使われています。駆る、すなわち駆動ということで、平たく言えば「動かす」ということになります。

HDMI→high definition multimedia interface  ハイデフィニッション マルチミーディア インターフェース
高定義多媒体インターフェース。インターフェースはどうしてもぴったり和訳しようがないので仕方なくそのまま使われています。概念としては、interはinternationalでお馴染ですが、「〜の間」とか「間をとりもつもの」みたいな感じ。faceは顔とか面です。ですから、「顔と顔の間をとりもつもの」みたいな。何らかの独立した機械装置の表面を顔とみなせば、ハードとハードの間の「つなぎ」、あるいは、マウスやキーボードあるいはディスプレーみたいに人間とハードの間をとりもつ装置みたいなことになるわけです。ですのでHDMIは2台以上の装置の間で情報量の多い高度のデータをやりとりするためのシステムです。そのシステムを結ぶ電線がHDMIケーブルです。PCとTVをこれで接続すれば、インターネットの動画をハイビジョン大画面で観ることができます。
おっと、multimediaの説明を忘れてました。 この単語は、multiとmediaに分解できます。multiマルチはやはりラテン語起源で、多いという意味。英語のmuchやmanyに相当します。一方mediaの方はmediumの複数形で、漢字1文字で表現すると「中」となります。2文字で言うなら「中間」です。multimediaは「多中間体」となり「多媒体」となるわけです。



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