私はすべての色の中で緑が一番好きです。 何故なら緑は生命の色だからです。

植物の葉や茎はみんな緑です。 緑色の素はクロロフィル、つまりは葉緑素です。
葉緑素は光合成により空気中の二酸化炭素と水を使って炭水化物と油脂を作ります。
炭水化物と油脂は動物を育て、動き回るためのエネルギー源となります。  それでは葉緑素はどうやって生まれるのでしょうか?  葉緑素を構成するのは炭素と水素と酸素とマグネシウムです。  これらの元素はすべて水の中に存在します。 それでは水の中には自然に葉緑素が発生するでしょうか?  答えは否です。  正確に言いますと、現在の私たちにおなじみの水の中では絶対に生じません。  水の中で葉緑素が自然発生するためには、その形を作るための設計図、つまり情報と、作用を駆動するためのエネルギーが必要なのですが残念ながら現在地球上に存在する水のほとんどからその情報が失われているのです。  しかし、その失われた情報を人工的に与えることができます。  そうすると、その情報を与えられた水に光のエネルギーを与えることによって葉緑素、そして、それが組み合わさって形成されるクロレラが自然発生するという事実があります。  ある種の水をペットボトルに入れて日向に置いておくと、一週間くらいで底の方が黄色みを帯びてきます。  さらに一週間くらいするとその黄色みは次第に黄緑色になり、時間が経つにつれて黄緑はだんだんと濃くなり、一か月くらいするとペットボトルの内側はべったりと濃緑色になります。  単細胞の微生物であるクロレラがどんどん細胞分裂で増殖してボトルの内側を覆い尽くすのです。  これは水の中にある酸素、水素、炭素、マグネシウムが太陽光のエネルギーによって駆動され、水が持つ設計図、つまり情報に従って葉緑素という一定の形態を生みだし、その葉緑素が多数集合することによってクロレラという単細胞の微生物を生み出したということになります。  言うまでもなく生命の自然発生を観ることができるのです。  地球が誕生して間もないころ、生命はこのようにしていとも簡単に水の中で自然発生し、そのうちのあるものは合体しコミュニティーを形成し機能分化しながら進化発展して現在の多様な生物圏を作り出したと思われます。

緑は太陽光線の中の生命を生んで育むのに必要なエンルギーとなる波長をもった紫外線を吸収する、あるいは、別の言い方をすれば、紫外線を吸収するから緑と感じられるとも言えるでしょう。 生命の存在するところには必ず緑があります。 緑からは生命の波動が伝わってきます。 緑の波動を思いっきり受け止めるような生活をすると私たちの生命力も確実に向上するに違いありません。