一般的に人々が癌という病気に対して抱いているイメージは、一旦とりつかれたらなかなか離れない何か得体の知れない恐ろしい悪霊のごとき忌まわしい存在といったところではないでしょうか。 ですから、突然、悪性の腫瘍が発見されましたなどと医師から伝えられると、ショックで頭の中が真っ白になり、絶望で食欲も失せてしまい、極端な場合鬱病になってしまうことさえあります。
あるいは、逆に断固戦うという悲壮な決意のもと、あえて過酷な治療に耐えようとしたりします。 人々がこのように極端な精神状態に陥ってしまうことが多いのには理由があります。 それは、今までマスコミの報道や人から聞いた話などから出来上がった固定観念のせいで癌は大抵の場合死に至る恐ろしい病で、長く苦しい闘病生活が続き、それでも治らないことが多いと思い込んでいるからです。 そして実際癌宣告され、医師の説明を受けたりするうちに、その固定観念はより確かなものとして固まってしまいがちです。 このように誤った固定観念にとりつかれてしまう背景には、癌というものが出来てくるメカニズムに関する理解の欠如があります。 それが理解できれば、癌は決して恐ろしい病などではなくて、急いで苦しい治療を受ける必要もなく、自分で完全に治すことができるとわかるはずです。
癌に関しては、非常に多くの出版物が著されていますが、その発生や治癒のメカニズムを分かり易く解説した書物にお目にかかったことは一度もありません。 これは実に不思議なことです。 誰ひとりとしてそのことを知らないのか、あるいは知っていても発表できない何らかの事情が存在するのでは?などと勘ぐってしまいたくなるほどです。 しかし、私は誰もがそのメカニズムをはっきり理解しておくことが何よりも大切だと考えています。何故なら、そうすることによって初めてその本当の予防法や治し方が見えてきて、いたずらに恐れる必要がないということがわかるからです。 ここに述べることは、あくまでも私の個人的な仮説に過ぎませんが、過去十数年の経験からその仮説は真実からそう遠くは離れてはいないと確信します。
癌細胞の発生
癌細胞は遺伝子DNAの変異によって発生します。 DNAの変異を引き起こすのは、主に細胞分裂時のDNAの転写ミスと、電磁波や毒物によるDNAの損傷と考えられます。 DNAの転写ミスによって生じた異常なDNAは本来の増殖パターンを逸脱し、周囲の正常細胞と協調することなしに無限に増殖を繰り返すことになり腫瘍を作り出します。 転写ミスが生じる確率はその一連の作業の複雑さを考慮すると驚くべきほど小さなパーセンテージと言えますが、何と言っても日々休むことなく続けられる細胞分裂は膨大な回数になりますから、そのような小さな確率であってもおそらく一日に数万個程度の出来損ないの細胞が発生し、その大部分は正常に成長と分裂ができずに死滅(アポトーシスと呼ばれる)し、マクロファージに処理されますが、その内のいくらかは生き残って増殖を始めることになり、その数は1日あたり僅かにも数千個程度と見積もられています。
人間の場合、その体はおよそ60兆個とか100兆個あるいは1000兆個(研究者によってかなりの開きがあるようです)の細胞で構成されているといわれますが、計算を単純化するために、ここでは仮に100兆個としましょう。 脳をはじめとする神経細胞以外の体細胞は3カ月ですべて新しいものに入れ替わると言われています。 神経細胞を全細胞の10%とすると、90兆個の細胞が90日で入れ替わるので毎日1兆個の古い細胞が死ぬと同時に1兆個の新しい細胞が生まれる、つまり毎日1兆回の細胞分裂とDNAの転写が行われていることになります。
転写ミスの確率が100万分の1として1日に百万個の出来損ない細胞が発生し、あるいはもっと低い確率で1000万分の1としても十万個となり、その95%以上が出来損ないゆえにアポトーシスしても、残りの数千個は癌細胞として生き残るというわけです。 これは細胞分裂によって体を成長させ維持していく私たちのような多細胞生物にとって避けることのできない宿命ですが、毎日数千個もの癌細胞が生き残って増殖したのでは、生命体はすべて発生することすらできませんから、存在そのものが有り得ないことになりますし、もし運よく誕生できたとしてもすべて奇形児となり自然淘汰されることになりますからやはり存続しえないことになります。
このように癌細胞の発生は最初から私たちのような多細胞生物が存在するために必要なメカニズムと切っても切れない必然ですから、生命体はそれに対処するための保安システムも同時に進化させて保持しています。 実はそのシステムこそ自律神経がコントロールする白血球による免疫システムです。 白血球は血流に乗って体内を常時くまなくパトロールしていています。 白血球の60−65%を占める顆粒球は体に侵入した外敵である菌を発見し攻撃します。 30−35%を占めるリンパ球は体内で発生した敵である癌細胞を発見するやいなや徹底的に攻撃しすべて殺します。 ですから、免疫システムが正常に機能しているかぎり、毎日当たり前に発生する癌細胞はたちどころに消去され人は癌で死ぬことはないわけです。 ところが、もし免疫システムが正常に機能しなかったらどうでしょうか。 つまり、精神的或いは物理的ストレス(ストレスについては別項で解説します)もしくはその両方によって自律神経のバランスが乱れてリンパ球の数が減少したり、数はあっても十分に活動できない状態になっていたりするとどうなるでしょう。 当然ながら、パトトールが手薄になってすべての敵を発見できないか、発見しても全部を殺せなくなって、生き残る癌細胞が増えてどんどん分裂増殖するのを許してしまうことになります。
転写ミス以外に癌細胞を発生させるのは電磁波と毒物とウイルスが挙げられます。 それらがDNAを直接損傷するからです。 電磁波は私たちが認識できる光(可視光線という)よりも波長が短くなり(周波数が高くなる)、紫外線、エックス線、ガンマ線などになるにつれてエネルギーが高くなります。 核分裂によって発生するセシウムなど放射性物質が放つ放射線は非常に高いエネルギーをもっている電磁波でDNAを修復不能なほどまで破壊します。 放射線ほどではないのですが、毒物やある種のウイルスなども細胞を傷害してDNAに異常を発生させます。
Part2につづく
あるいは、逆に断固戦うという悲壮な決意のもと、あえて過酷な治療に耐えようとしたりします。 人々がこのように極端な精神状態に陥ってしまうことが多いのには理由があります。 それは、今までマスコミの報道や人から聞いた話などから出来上がった固定観念のせいで癌は大抵の場合死に至る恐ろしい病で、長く苦しい闘病生活が続き、それでも治らないことが多いと思い込んでいるからです。 そして実際癌宣告され、医師の説明を受けたりするうちに、その固定観念はより確かなものとして固まってしまいがちです。 このように誤った固定観念にとりつかれてしまう背景には、癌というものが出来てくるメカニズムに関する理解の欠如があります。 それが理解できれば、癌は決して恐ろしい病などではなくて、急いで苦しい治療を受ける必要もなく、自分で完全に治すことができるとわかるはずです。
癌に関しては、非常に多くの出版物が著されていますが、その発生や治癒のメカニズムを分かり易く解説した書物にお目にかかったことは一度もありません。 これは実に不思議なことです。 誰ひとりとしてそのことを知らないのか、あるいは知っていても発表できない何らかの事情が存在するのでは?などと勘ぐってしまいたくなるほどです。 しかし、私は誰もがそのメカニズムをはっきり理解しておくことが何よりも大切だと考えています。何故なら、そうすることによって初めてその本当の予防法や治し方が見えてきて、いたずらに恐れる必要がないということがわかるからです。 ここに述べることは、あくまでも私の個人的な仮説に過ぎませんが、過去十数年の経験からその仮説は真実からそう遠くは離れてはいないと確信します。
癌細胞の発生
癌細胞は遺伝子DNAの変異によって発生します。 DNAの変異を引き起こすのは、主に細胞分裂時のDNAの転写ミスと、電磁波や毒物によるDNAの損傷と考えられます。 DNAの転写ミスによって生じた異常なDNAは本来の増殖パターンを逸脱し、周囲の正常細胞と協調することなしに無限に増殖を繰り返すことになり腫瘍を作り出します。 転写ミスが生じる確率はその一連の作業の複雑さを考慮すると驚くべきほど小さなパーセンテージと言えますが、何と言っても日々休むことなく続けられる細胞分裂は膨大な回数になりますから、そのような小さな確率であってもおそらく一日に数万個程度の出来損ないの細胞が発生し、その大部分は正常に成長と分裂ができずに死滅(アポトーシスと呼ばれる)し、マクロファージに処理されますが、その内のいくらかは生き残って増殖を始めることになり、その数は1日あたり僅かにも数千個程度と見積もられています。
人間の場合、その体はおよそ60兆個とか100兆個あるいは1000兆個(研究者によってかなりの開きがあるようです)の細胞で構成されているといわれますが、計算を単純化するために、ここでは仮に100兆個としましょう。 脳をはじめとする神経細胞以外の体細胞は3カ月ですべて新しいものに入れ替わると言われています。 神経細胞を全細胞の10%とすると、90兆個の細胞が90日で入れ替わるので毎日1兆個の古い細胞が死ぬと同時に1兆個の新しい細胞が生まれる、つまり毎日1兆回の細胞分裂とDNAの転写が行われていることになります。
転写ミスの確率が100万分の1として1日に百万個の出来損ない細胞が発生し、あるいはもっと低い確率で1000万分の1としても十万個となり、その95%以上が出来損ないゆえにアポトーシスしても、残りの数千個は癌細胞として生き残るというわけです。 これは細胞分裂によって体を成長させ維持していく私たちのような多細胞生物にとって避けることのできない宿命ですが、毎日数千個もの癌細胞が生き残って増殖したのでは、生命体はすべて発生することすらできませんから、存在そのものが有り得ないことになりますし、もし運よく誕生できたとしてもすべて奇形児となり自然淘汰されることになりますからやはり存続しえないことになります。
このように癌細胞の発生は最初から私たちのような多細胞生物が存在するために必要なメカニズムと切っても切れない必然ですから、生命体はそれに対処するための保安システムも同時に進化させて保持しています。 実はそのシステムこそ自律神経がコントロールする白血球による免疫システムです。 白血球は血流に乗って体内を常時くまなくパトロールしていています。 白血球の60−65%を占める顆粒球は体に侵入した外敵である菌を発見し攻撃します。 30−35%を占めるリンパ球は体内で発生した敵である癌細胞を発見するやいなや徹底的に攻撃しすべて殺します。 ですから、免疫システムが正常に機能しているかぎり、毎日当たり前に発生する癌細胞はたちどころに消去され人は癌で死ぬことはないわけです。 ところが、もし免疫システムが正常に機能しなかったらどうでしょうか。 つまり、精神的或いは物理的ストレス(ストレスについては別項で解説します)もしくはその両方によって自律神経のバランスが乱れてリンパ球の数が減少したり、数はあっても十分に活動できない状態になっていたりするとどうなるでしょう。 当然ながら、パトトールが手薄になってすべての敵を発見できないか、発見しても全部を殺せなくなって、生き残る癌細胞が増えてどんどん分裂増殖するのを許してしまうことになります。
転写ミス以外に癌細胞を発生させるのは電磁波と毒物とウイルスが挙げられます。 それらがDNAを直接損傷するからです。 電磁波は私たちが認識できる光(可視光線という)よりも波長が短くなり(周波数が高くなる)、紫外線、エックス線、ガンマ線などになるにつれてエネルギーが高くなります。 核分裂によって発生するセシウムなど放射性物質が放つ放射線は非常に高いエネルギーをもっている電磁波でDNAを修復不能なほどまで破壊します。 放射線ほどではないのですが、毒物やある種のウイルスなども細胞を傷害してDNAに異常を発生させます。
Part2につづく
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