過去の歴史を振り返ると、どんなに壮大な出来事もその始まりはほんの些細なちっぽけなひらめきに過ぎなかったことに気がつきます。「鳥のように空を飛んでみたい」という単純な夢は空どころではなく宇宙飛行まで実現しました。そこまで壮大でなくても、ビジネスの世界では、無数のサクセスストーリーがあります。

鎌倉の海岸で金もなく途方に暮れていたイギリスから来たある少年は、砂浜できらきら光る貝殻を拾い、それを使って宝石箱を作ることを思い立ち、その結果シェル石油ができました。65歳で無一文になったカーネルサンダースは自分が昔考えたフライドチキンの自慢のレシピを売り歩くことで世界最大のフランチャイズチェーンを作り上げました。スティーブジョブズは、だれでもが買えて簡単に使えるコンピュータを作ろうと思い、世界最初のパソコンを開発し、アップルコンピュータを創業しました。

そのような偉業はむろん一個人の力で成し遂げられたわけではありませんが、はっきり言えることは、いずれのケースでも、すべての始まりは一人の人間の心に秘められたちっぽけで単純な、それでも焦がすような熱い想いに過ぎなかったということでしょう。その想いはまるでワインのように来る日も来る日も心の奥底で発酵熟成醸成されながらその周りに共感する人々を巻き込んで行き、何年か経って、ついには世界的な巨大事業にまで成長したのです。


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