パソコンとは直接関係はありませんが、同じくIT(information technology)が可能ならしめている便利なシステムについて最近面白いと感じていることについて書いてみたくなりました。
ひとつはカーナビゲーションシステムであり、もうひとつは新幹線予約システムです。

最近仕事であちこち出かける機会が増えたのですが、車の場合はカーナビゲーションが、電車の場合は新幹線予約システムが役に立っています。カーナビは、目的地の名称、住所、電話番号などのどれかが分かっておれば、全国どこへでも、地図なしで確実に行けてしまうのですから楽しくてたまりません。おまけに、予想到着時刻まで知ることができます。たとえよく知っている道でも、音声ガイドをONしておけばその都度お姉さんがやさしい声で知らせてくれるので、バイパスや高速の出口をうっかり通り過ごしてしまうといった間違いを防ぐこともできます。使いこなすためには多少の慣れも必要ですが、要領がわかってしまうとあとは楽チンです。

運搬する荷物が無くて、かつ一人で旅する場合はコスト重視からJRを使うことになりますが、新幹線は精神的にゆとりがもてる指定席を使いたいところです。従来ですと、事前に緑の窓口か旅行代理店などに出かけて切符を購入したものです。ところが、帰りの便の切符などを出先で買いに行くのは少々不便です。数ヶ月前にたまたま新大阪駅で見かけたJRエクスプレスの広告が気になって、さっそくその場で検索してみたのですが、なかなか便利そうでしたので、法人会員になりました。発行されるEXカードとJR東海のTOICAを2枚重ねで定期券入れにおき、持ち歩けば、新幹線、JR在来線、私鉄各路線、地下鉄などあらゆる電車が切符なしで、乗車できるというわけです。在来線から新幹線に乗り換えて、また在来線に乗り換え、さらに地下鉄に乗るなどというケースは多いのですが、いちいち券売機で切符を買うのは面倒ですから、この2枚重ねの定期券入れを自動改札機にタッチするだけでどんどん先へ進めるというのはなかなか気分がよいものです。

新幹線指定席の予約は携帯、スマホ、PCなどからできるようになっていて、いつでもどこにいても出発時刻の3ヶ月前から5分前まで予約も変更も取り消しも自由自在です。ただし、取り消しの場合のみわずかなキャンセル料が発生します。出発時刻の1時間〜2時間前ころになると、忘れ防止のための念押しのメールが予め指定したアドレスに入りますので、うっかり乗り遅れるなどということも防げるようになっているのは気が効いています。また、予約の段階で好みの座席を指定できるのもありがたいです。特に、長距離区間では、車内でPCを使いたいものですが、テーブルを使用する関係で通路側では不便ですので、どうしても窓側を取りたいし、その場合は2列席、つまり、DEのEが一番いいわけです。E席はいつも一番人気ですので、時間ぎりぎりですと取れないことが多いのです。その点でも、余裕をもって早めに簡単に予約できるこのシステムを使うメリットが大きいのです。EXカードを改札機にタッチすると、切符の出口から切符ではなくて乗車票というのが出てきます。これが指定席券の代わりになっていて、座席番号などが記載されていますので、車内検札の際にはこれを提示するようになっています。改札を出るときはやはり2枚重ねをタッチします。運賃も特急料金もすべてカードの登録口座から予約確定の段階で決済される仕組みです。ETCの鉄道版といったところでしょうか。さらにおまけとして、「早得割引」というのがあって、出発の3日前までの予約ですと、こだまに限っていくつかの特定の便に限られはいますが、格安でグリーン車が使えるというサービスもあって、たとえば掛川〜新大阪間で通常かかる運賃+グリーン特急券が12,690円のところが10,400円で済むといった具合です。ですから、時間的な制約が無い限り、これを使うことになります。大抵はすごく空席が多くて、1両に数人しか乗っていないなんていうのもざらですので、乗車中はPCを開きっぱなしでネットできますので退屈しません。

このように便利なEXカードですが、申し込み手続きはやたらややこしくて結構手間と時間がかかりましたし、特に法人会員の場合はカード到着後のさらなる会員登録に関する説明が欠如していて、そのせいで初めて使ったときは、うまく使えず、大変なフラストレーションを感じました。後でJRに電話で問い合せてやっとうまく行ったのですが、説明パンフには、その部分(法人会員の場合の会員登録の方法についての)の記載が一切無くて不親切極まりないと散々腹が立ちました。このあたりは、NTTなども同じですが、役所が作った企業に共通の欠陥と申しますか、消費者の目線に立つ配慮が完全に欠如している部分があるようです。つまり、お客様にとってわかり易さとか手間要らずというサービス業で一番大切な視点が抜け落ちていて、自分たちの保身と利益のみが最優先になっている感じがあります。これらの国策企業においては、民営化されたといっても、やはり所詮形ばかりで、明治維新以来の庶民を見下すような役人体質はあいも変わらずしっかり生き続けているような感触を感じるのは私だけでしょうか?



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