ペンやタイプライター、ワードプロセッサーといった筆記用具、そして画用紙や色鉛筆といったお絵かきの道具として、さらには、そうやって作成した文書や図表、グラフといった様々な図形資料や写真、動画をファイリングして保存する書庫、バインダー、アルバムといった事務書類管理のための道具としても計り知れない機能と利便性をもっているパソコンを自由自在に使いこなすことは現代人にとっては必要欠くべからずことでしょう。それらに必要とされるメモリーも、安価な大容量ハードディスク(最近では数テラバイト・・・数兆バイト)の出現によってほとんど無限ともいえるデータの保存が可能になってきています。一昔前はがっしりしたバインダーに綴じられた何キロもある重たい書類の束を書庫の棚から取り出して、たまった埃を払いながら脇に抱えて持ち運んだものですが、今なら、指先を数回軽く動かすだけで必要な書類を見つけ、それを見ることを必要としている人に瞬時に(しかも無料で!)届けることが可能なのです。たとえその人が地球の裏側で寝ていたとしても。

インターネット網・・・www(worldwide web)・・の拡充は世界の通信、いや情報という概念そのものさえも一変させてしまったことは皆様ご承知のとおりです。個人同士の間の日常的やり取りは別として、30年前までは情報の流れはほとんど一方向に限られていました。放送、新聞、雑誌などのマスメディアは自分たちが知り得た情報をただ一方的に読者と視聴者に送り続けるのみでその逆はありえなかったのです。投書などというのもありましたが、取捨選択の判断は彼らが一方的に行いますから、実際は双方向とは言えないでしょう。ここには自ずと上下関係が成り立つわけです。情報の発信側は自分たちに都合の悪い情報(例えば広告主の利益に反するような)は流せませんから、時には真実が歪められることもありえます。一方、webの上ではホームページやブログなどを通して誰でも同じように自由に情報発進ができるし、読者はそこへ自分の意見を送ることも可能ですから、上下関係は最早存在しないわけです。このようなインターネットの特性を利用してネット上で誰でも自由に不特定多数の人々と交流することを可能にしたサービスがSNS、social networking serviceとうもので、ミクシーとかフェースブックとかいろいろあってそれぞれ利用の仕方に特徴があるようです。私もいろいろ試してみましたが、最近は忙しいこともあってあまり積極的ではありません。

インターネット通販は、商品の価格や仕様はもちろん、デザイン、柄、色(音楽ソフトなら音も試聴できる)など、およそ実際に手にとってみないと知りえない感触、味、香り以外のあらゆる情報、さらには実際に買った人のコメントなども時間をかけて吟味できるし、その情報量の大きさから言っても通販にはベストな方法でしょう。また、商品の価格や仕様の変更、新製品の案内、在庫の有無など頻繁に変化する情報は常に最新のものにアップデートできます。業者側にとっては、商品案内、受発注、代金決済、顧客管理などの通常は手間とコストがかかる作業過程がすべてコンピュータ上で自動処理されますから、大幅な経費と時間の節約となり、それは結果的に消費者にも恩恵をもたらすでしょう。そんなわけで、私はアマゾンのインターネット通販を最大限利用しています。10数年前、最初の頃は、もっぱら本とCDを注文していたのが、今では、日用雑貨、家電、衣類や靴までほとんどの商品をそれで買っています。わずか300円程度のUSBケーブル1本でも送料無料で翌日配達してもらえるので、あまりにも申し訳なくて、さほどメリットがあるわけでもないのに3,900円の年会費を払ってプライム会員なるものになってしまいました。(*^o^*) 

通販同様、インターネット利用の最大の利点のひとつは情報収集でしょう。昔は(今もあるようですが)平凡社の世界大百科事典とかブリタニカエンサイクロペディアなどというのがあって、多くの家庭の居間には分厚くて重たくて数十冊ひと組のえらくかさばる書物が仰々しく鎮座していたものです。普段何か知らない言葉に遭遇したときは、物知りの知り合い(近所で評判の生き字引とか)に尋ねるか、適当な心当たりがない場合はそのような事典あるいは広辞苑というのを紐解いたものです。今は違います。PCに向かい、ただその意味を知りたい言葉、あるいはそのことの内容を彷彿とさせるキーワードをいくつか入力して検索ボタンを押すだけです。高価な事典は一度買ったらそう手軽に買い換えるなんてことはできませんから、その後新事実が発見されたとしても、情報は古いままです。ネットでは情報は常に更新されますから、常に最新のデータにアクセスできるわけです。何分にも個人だって自由に情報発信できる時代になっていますから、インターネット上には莫大な(ほとんど無限に近い)情報が存在しますし、当然中にはインチキなのも沢山あるでしょう。どの情報を選択するかは無論自分次第です。つまり、情報化社会にあっては情報の取捨選択を適切に行う能力が求められているような気がしてなりません

日常的な細かな情報、たとえばテレビの番組表、天気予報、おいしい食べ物屋さんを探す、交通機関の時刻表や料金、世界中の地図、料理のレシピ、今日の運勢、などなど、あらゆるアップデートな情報がいとも簡単に指先をちょっと動かすだけで、しかもただ同然で手にはいります。ノートパソコンは小型軽量ではありますが、やはり常時持ち運びにはちょいと不便です。そこで登場したのがスマートホンで、これは最早携帯電話機というよりは、電話もできる携帯パソコンと呼ぶべきでしょう。爆発的に普及して、りんご印の会社が大躍進したのは当然ですよね。

Part4に続く